ベネズエラのマドゥロ大統領、米国のトランプ大統領 [AFP=聯合ニュース]
トランプ大統領は先月29日(現地時間)、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に「すべての航空会社・パイロット・麻薬商・人身売買者らはベネズエラの上空と周辺領空が閉鎖されたと見なすべき」と投稿した。別途の行政命令はないが、ワシントンポスト(WP)は「領空の閉鎖は本格的な空襲や軍事作戦の前に取られる最初の措置」とし、米国の作戦拡大の可能性に言及した。
米国はすでに9月初めから「南方の槍」作戦を通じて、カリブ海と東太平洋で麻薬密輸用の船舶を集中狙撃してきた。WPによると、現在まで20余りが打撃を受けて80人以上が射殺された。最初の空襲当時、ヘグセス国防長官が「全員殺すべき」と指示したという暴露まで出てきたという。現在カリブ海には空母打撃群、駆逐艦、F-35B戦闘機、MQ-9リーパードローンなど米国の戦略資産が大規模に配備された状態だ。
ベネズエラ政府はトランプ大統領の発言を「植民主義的脅迫」であり「不法で正当性のない攻撃行為」とし、国際社会に糾弾を要請した。しかし実際の軍事衝突で正面対応は事実上難しいという分析が支配的だ。
このためベネズエラ軍は正面衝突の代わりに「長期消耗戦」を準備中という。ベネズエラ軍は全国280拠点に兵力を分散配置し、米軍が侵攻する場合はゲリラ戦・破壊工作で対応する「長期抵抗」を構想中だと、ロイター通信が報じた。現役兵力は約12万5000人と推算されるが、低賃金・不良訓練・老朽化したロシア製装備で「戦力は崩壊直前」という評価が出ている。ベネズエラはスホイ戦闘機、地対空ミサイルなどを前面に出しているが、米国のステルス爆撃機と空母打撃群を相手にするには力不足というのが大半の意見だ。
カリブ海の緊張の背景には政治的な計算がある。ウォールストリートジャーナル(WSJ)は先週、トランプ大統領とベネズエラのマドゥロ大統領の電話で、トランプ大統領が「自ら退かなければ武力使用を考慮する」と警告したと報じた。マドゥロ大統領は自身の金融制裁と刑事告発容疑を解除してほしいと要求したという。ジ・アトランティックは専門家の寄稿で「今回の事態は単純な影響力拡大でなく『領域支配権の再画定』を狙った米国の野心に満ちた戦略」と分析した。トランプ大統領が先月、リチャード・グレネル氏をベネズエラ特使に任命し、「米国企業がベネズエラの石油・鉱物資源に接近できるようにするべき」と指示した点も注目される。ベネズエラは石油・金のほかにもスマートフォンと電子機器の核心材料であるレアアース(希土類)コルタンが大量埋蔵されているという。
ロシア・中国など「反米連帯」国家は動けずにいる。ロシアはウクライナとの長期戦を継続中で、中国は景気の鈍化と米中貿易交渉圧力を受けている。
軍事圧力の名分が「麻薬との戦争」としながらも、トランプ大統領は麻薬密売容疑で懲役45年を言い渡されたホンジュラスのフアン・オルランド・エルナンデス前大統領に恩赦を与えると先週明らかにした。これに対しニューヨークタイムズは「自己矛盾」と批判した。
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