全北現代のコーチ、タノス氏が8日、大田(テジョン)戦で判定に抗議するジェスチャーをしている。 [写真 クーパンプレイ]
タノス氏は25日、全北球団を通じて「多くの国で多くの人々と仕事をし、彼らの文化、人種と関連していかなる問題もなく共に交わりながら暮らしてきた」とし「繰り返し釈明してきたすべての状況の脈絡、文化的表現と意味を無視され、一度の誤解で『自称』権威者から人種差別行為者という汚名を着せられることになった」と明らかにした。続いて「私の生活は国籍と人種を問わず、サッカー人として安全であり、尊重と平和、法の前の平等があるところで続けなければならないため、残念な思いで今季終了後にここを離れることにした」と辞意を表した。
昨年冬にグスタボ・ポジェ全北監督を補佐するコーチとして赴任し、Kリーグ1の優勝に寄与したアルゼンチン出身のタノス氏は8日、全州(チョンジュ)ワールドカップ(W杯)競技場で行われた大田ハナシチズン戦の後半ロスタイムにキム・ウソン主審に抗議しながら両目を指差したことで人種差別問題に巻き込まれた。
韓国プロサッカー賞罰委員会は19日、タノス氏が「目をつり上げる」人種差別行為をしたと判断し、出場停止5試合と制裁金2000万ウォン(約210万円)という重い懲戒を下した。賞罰委は「映像でタノス氏は人差し指を目の中央に向けてから目尻の方に動かす姿が見え、こうしたジェスチャーは東洋・西洋を問わず特定人種の容貌を蔑む意味として通用し、すでに国際サッカー連盟(FIFA)の懲戒を何度か受けた行動と一致する」とし、人種差別行為と判断した。
しかし全北球団はこの日、声明を通じて賞罰委の懲戒に再審を請求すると明らかにした。全北球団は「タノス氏の行動に下された懲戒決定とその背景に深い遺憾を表す」とし「タノス氏と話し合った結果、事実関係と意図についてもう一度綿密に検討する必要性があると判断し、定められた手続きに基づき再審請求を決めた」と説明した。
続いて「タノス氏は審判の判定に抗議する過程で発生した誤解だと明確にした」とし「球団側も試合の映像、コーチの陳述、チーム内外部の証言などを通して総合的かつ客観的に確認したところ、人種差別の意図と見なすには無理があると判断する」と主張した。両目を指差したタノス氏の行動は「あなたも見たではないか」という意味であり、人種差別の意図はないという立場だ。
再審請求は当事者が懲戒決定文を受けた日から7日以内にしなければならず期限は28日まで。再審のための賞罰委は早ければ来週開かれる見込みだ。全北球団は「タノス氏は心理的な苦痛を訴えてきた。不名誉な状況から一日も早く抜け出すことを望む」と伝えた。
これに先立ちFCバルセロナ(スペイン)のユースチーム出身の全北のFW李承佑(イ・スンウ)はSNSで「この1年間タノス氏と共に過ごしながら感じた点は韓国を心より愛している人という点」とし「『Racista』も特定の審判個人に向けた人種的な表現ではなく、我々のチームが不利な判定を受けているという状況的な表現だ。その意図と脈絡を無視して言葉だけを切り離して判断するのは事実とあまりにも大きな乖離があると考える」と主張した。賞罰委が「(タノス氏が)暴言と共に『racista(人種差別主義者)』という言葉を繰り返し叫んだ状況なども考慮した」と明らかにしたことに間接的に反論した。
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