第80回国連総会が開かれた23日(現地時間)、米国ニューヨークでデモ隊が42番街交差点でデモを行う姿を人々が見守っている。[写真 AP=聯合ニュース]
国連に対しては、自身の核心政策である国境封鎖政策と関連し、不法移民を支援していると非難した。トランプ大統領は「国連は昨年、米国に向かう62万4000人の移民に対して3億7200万ドル(約550億円)の予算を編成し、現金を支援した」とし「国連は西側諸国の国境に対する(不法移民の)攻撃を支援している」と主張した。
トランプ大統領は「『無能な』バイデン政権の4年間で2500万人が米国に流入したが、私はこれを完全に遮断した」とし「国連は侵略を阻止すべきであり、侵略を助長したり資金を支援してはならない」と述べた。
欧州についても「前例のない規模の不法移民軍団に侵攻されている」とし「皆さんも米国のように国境を統制する権利があり、自国に入ってくる移民の数を制限する権利がある」と語った。トランプ大統領は欧州評議会の資料を引用し、欧州の受刑者の過半数が外国人または移民だとし「彼らは親切に対して犯罪で報いている。開かれた国境という失敗した実験を終わらせなければならない」と強調した。
◇「気候変動は全世界に対して行われた最大の詐欺劇」
トランプ大統領は気候変動への対応の努力について「全世界に対して行われた最大の詐欺劇」という主張を繰り返した。「国連は1989年に『10年以内に地球温暖化で全ての国家が地図から消えるかもしれない』と言ったが、そのようなことは起こらなかった」とし「1920年代と1930年代には地球寒冷化が世界を破滅させるだろうと言っていた」と指摘した。
そして「この『グリーン詐欺(green scam)』から抜け出さなければ、皆さんの国は失敗する」と主張した。また「カーボンフットプリントも悪意を持つ人々が作り上げた詐欺であり、彼らは完全な破滅への道を進んでいる」と語った。
そして「米国は『再生可能エネルギー』という偽りの名前のエネルギーをなくしている」とし「(風力エネルギーのための)巨大な風車は本当に情けなくてひどく、運営コストも恐ろしく高い。エネルギーは金を稼ぐ手段であって、金を失わせるものであってはならない」と主張した。
特に「中国は自国ではほとんど使わない風車(風力エネルギー発電機)をなぜ世界中に輸出するのか」とし「彼らは石炭やガスなどほぼ全てのエネルギーを使いながら、風力タービンを売ることだけを好んでいる」と批判した。
トランプ大統領はさらに「米国はきれいな石炭を最も多く保有する国だ」とし「豊富で安価なエネルギーを供給する準備ができており、世界にエネルギーを輸出することを誇りに思う」と付け加えた。
◇「関税は米国の主権を守るための措置」
トランプ大統領は無差別的な関税賦課措置について「米国の主権を守るための措置だ」と主張した。「貿易のルールを守った国々の工場はすべて、ルールを破った国々によって奪われた」とし「だから他国がやってきたように関税を課したのだ」と述べた。
さらに「関税を通じて米国の主権と安全を守っている」とし、50%の報復的関税を課したブラジルについて「米国市民の権利と自由を検閲・弾圧し、米国内の政治的批判者を標的にするなど、前例のない形で侵害したことへの対応として大規模な関税に直面している」と主張した。その一方で、自身に先立って国連総会で演説したブラジルのルラ大統領と来週会うことで合意したとも明らかにした。
一方、トランプ大統領はこの日の演説で、核保有の承認を前提に対話に応じる意向を示した北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長への発言など、北朝鮮の核や韓半島(朝鮮半島)情勢についての別途の言及はしなかった。
トランプ氏、国連を「猛非難」…「やったことといえば壊れたプロンプターとエスカレーターだけ」(1)
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