韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領が米国のトランプ大統領との韓米首脳会談のため、25日(現地時間)、ワシントンD.C.ホワイトハウスに到着し、取材陣に向かって挨拶している。キム・ヒョンドン記者
突然の波乱の雰囲気とともにホワイトハウスでの予定が遅れ、当初この日正午に始まる予定だった韓米首脳会談は30分余り遅れた。李大統領がホワイトハウス前に到着すると、トランプ大統領は車両の前まで直接出てきて、李大統領の肩に手を置き親近感を示した。そして「素晴らしい、立派な会談を行うことになるだろう」と語った。
しかしトランプ大統領はこの日の会談を前に、自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に「韓国で何が起きているのか」とし「韓国で粛清または革命(Purge or Revolution)が起きているように見える」と書き込んだ。続けて「我々はそれを受け入れることはできず、そこでビジネスをすることもできない」とし「私は新しい大統領(李大統領)と今日(25日)、ホワイトハウスで会う」と投稿した。
首脳会談をわずか3時間余り控えた状況でトランプ大統領の突発的発言が出たのは、最近韓国で全方位的に進められている内乱事件関連の捜査の影響とみられる。トランプ大統領はこの投稿の後、ホワイトハウスで開かれた大統領令署名式でこれに関する質問を受け、「(李大統領との)会談を期待しているが、そのようなことがあるなら絶対に容認しない」とし「韓国の新政府が最近数日の間に教会に対して非常に残酷な襲撃(vicious raid)を行い、さらには軍事基地に入って情報を収集したと聞いた」と語った。そして「そうするべきではなかったのに悪い知らせを聞いた」とし「真実かどうかは分からないが、新しい大統領(李大統領)に会って確認してみる」と述べた。
トランプ大統領は、最近殉職海兵特検が汝矣島(ヨイド)純福音教会を家宅捜索し、内乱特検が韓国空軍と在韓米軍が共同で使用している京畿道平沢(キョンギド・ピョンテク)の烏山(オサン)空軍基地に家宅捜索に入ったことを狙ったものと解釈される。
会談直前に起きた状況について、韓国大統領室関係者は米国ワシントンD.C.現地で「誤った情報がトランプ大統領の元に入ったか、あるいは(会談前に)気勢を削ぐ交渉戦略かもしれない」と慎重な反応を示した。鄭成湖(チョン・ソンホ)法務部長官はこの日、国会で「トランプ大統領をはじめワシントンの指導者たちが今、民主党政権や(李在明)大統領に対して相当歪んだ印象を抱いているという感触を以前から持っていた」と語った。
韓国国内ではトランプ大統領の突発発言に関する与党側の批判的反応が続いた。核心的同盟国の新しい首脳との初対面を前に過度な発言を繰り出したということだ。与党「共に民主党」の議員らは「トランプ式交渉は非常に荒っぽい」〔崔敏姫(チェ・ミニ)〕、「トランプ大統領は横柄な技術を発揮する前に礼儀と品格を備えるべきだ」〔朴洪根(パク・ホングン)〕などの書き込みをフェイスブックに相次いで載せた。
一方、野党「国民の力」の金文洙(キム・ムンス)代表候補は「到底信じがたい衝撃的事件が起きた」とし「李大統領は今からでも自由民主主義を破壊する暴政を直ちにやめなければならない」と述べた。
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