ボルソナロ前ブラジル大統領。[写真 ロイター=聯合ニュース]
ブラジル最高裁はこの日、報道資料を通じ、「最高裁が国家主権毀損、裁判中強要、捜査妨害などの容疑を受けるボルソナロ前大統領に対し、警察の申請と検察の請求内容を審理した上で臨時措置を下した」と明らかにした。
また、具体的に自宅軟禁(月~金曜日午後7時から翌日午前6時までと週末・休日24時間、電子タグ装着、ソーシャルメディアなどを通じた外国大使・外国政府関係者との接触禁止、外国大使館・総領事館への接近禁止などを措置内容として明示した。
ブラジル警察はこの日午前7時ごろにボルソナロ氏の自宅を訪れ「裁判所の命令を執行し家宅捜索をともに進めた」と説明した。
ブラジル最高裁によると、警察はボルソナロ氏と彼の息子のエドゥアルド議員が最高裁固有機能を毀損するために外国と正当でない交渉をするなど敵対的行為をしたという容疑について調査している。
最高裁は「この容疑は犯罪行為の明確で明示的な実行行為であり(クーデター謀議など)犯罪を自白するも同じ。外国政府を誘引して扇動し最高裁の機能を米国に服従させようとする明白な試みを含む」と判決文で指摘したと報道資料で伝えた。
これはブラジルに対する米国の50%の関税施行予告をめぐり両国間で激化の一途に置かれた貿易対立状況とも関連している。
トランプ米大統領は10日前にボルソナロ氏の拘束を問題にし、彼を釈放しなければブラジルからの輸入品に50%の関税を8月1日から課すと話した。
ブラジルは対米商品貿易赤字国でトランプ大統領の相互関税発表時に同じく赤字国の英国とともに報復的相互関税ではなく10%の普遍関税だけが課された。
2019~2022年の在任中にトランプ大統領との連帯を強調したボルソナロ前大統領は2022年の大統領選挙でルラ大統領に敗れてから閣僚とともにクーデターを謀議したり自身の支持者を扇動して2023年に選挙不服暴動を引き起こしたという容疑などで起訴された状態だ。
これに対しトランプ大統領は「国際的な不名誉」であり「魔女狩り」と主張して露骨にブラジル司法とルラ大統領を批判した。
ボルソナロ前大統領は電子タグ装着などに対し「屈辱的処置。私はブラジルを去ったり外国大使館に移動したりする考えは全くない」と反発したとCNNが報道した。
ルラ大統領はトランプ大統領の50%の関税脅迫前からトランプ大統領の関税措置を批判しており、50%賦課とボルソナロ氏釈放要求後に「トランプは世界皇帝ではない」として対抗する姿勢を取った。ブラジルの対米貿易規模は2%未満だ。
続けて「まともな精神状態ではない者が国を滅ぼすよう放置してはならない」と前任者を批判し、「現在のように健康を維持する場合、来年の大統領選挙に出馬するだろう」としながら4期目挑戦の可能性を示したとロイター通信は伝えた。
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