中国人民解放軍は昨年9月、太平洋海域で大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した後、写真を公開した。 [AFP=聯合ニュース]
先月26日、米上院公聴会に出席して答えるサルツマン米宇宙軍作戦部長。[AP=聯合ニュース]
ISR衛星と再使用宇宙船の場合、米宇宙軍に直接的な脅威となりうる。米国政府が懸念する、いわゆる「宇宙ストーキング」だ。中国の衛星と宇宙船が米国の衛星や宇宙船に接近して追跡・監視し、さらに米国戦略宇宙資産を強奪または攻撃できるということだ。
実際、米軍は中国の宇宙技術を軍事的脅威と規定している。チャンス・サルツマン米宇宙軍作戦部長は先月26日、米上院の公聴会で「中国が運用する1060基の衛星のうち半分は諜報収集用」と述べた。また地上から発射して衛星を攻撃する衛星迎撃ミサイル(ASAT)、地球軌道上でレーザーやミサイルで他の衛星を攻撃するキラー衛星、衛星をかく乱する電子戦武器なども中国が開発中または開発予定と予想した。
またサルツマン部長は諜報衛星で把握した位置情報を通じて米軍と同盟国をミサイルで精密打撃する体制の「キルウェブ(kill web)」について「(米軍の)最も大きな挑戦課題」と明らかにした。
市場調査会社ユーロコンサルトによると、昨年の中国の宇宙予算は199億ドル(約2兆9200億円)で米国(797億ドル)のおよそ4分の1。しかし冷戦後、米国が宇宙投資ペースを遅らせる間、攻撃的に投資して差を縮めている。
◆衛星迎撃で決まる…無人宇宙船の開発に集中
米国は中国との宇宙競争の最終舞台を「衛星迎撃」と見ている。サルツマン部長は4月、「米中間の衝突が発生すれば衛星が最優先攻撃の目標物になるだろう」と明らかにした。スティーブン・ホワイティング米宇宙軍司令官も「米軍が宇宙空間で軍事的に圧倒するには必ず『軌道迎撃体』が必要だ」と述べた。このため米上院は無人宇宙船X-37Bの開発に10億ドルの予算を配分するなど戦力強化を進めている。
中国版GPS・スターリンクが米軍を狙う…米国、衛星迎撃に死活かける(1)
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