ロシアのプーチン大統領がウクライナに対し夏季攻勢を始めるという外信報道が出てきた。最近ウクライナのロシア本土空軍基地攻撃で打撃を受け、プーチン大統領がウクライナを倒す「最後の一撃」を準備しているという分析が出ている。




エコノミスト紙などによると、ウクライナ情報局（ＳＢＵ）は「ロシアがコスティアンティニウカ、ポクロフスクなどウクライナ東部ドンバス地域と北東部スミ州などを中心にした夏季攻勢を準備している」と主張した。スミ州の場合、ロシア軍の兵力５万人が集結しており大規模攻勢に対する懸念が出ていることから国境地域の住民らはすでに避難した状態だとエコノミストは伝えた。


最近ウクライナは「クモの巣作戦」と呼ばれるドローン攻撃によりロシア本土の空軍基地４カ所で戦略爆撃機４０機余りを打撃した。ウクライナの主張ではこれを通じて７０億ドル（約１兆円）相当の被害をもたらしたと推定される。これと関連し、ウクライナの消息筋はエコノミストに「捕虜になったロシア将校によると、プーチン大統領はウクライナの士気を半減させられる『最後の一撃』を準備している」と伝えた。エコノミストは「プーチン大統領はどんな代償を払ってでもロシアに象徴的な勝利を抱かせようとしている」と分析した。

これに対しウクライナのゼレンスキー大統領は米ＡＢＣとのインタビューで「ロシアの攻撃はクモの巣作戦への対応ではない」と線を引いた。彼は「作戦が開始される前にロシア軍は事前に計画された通りウクライナを攻撃していた」と強調した。

ゼレンスキー大統領はまた「米国がウクライナに提供しようとしていたドローン迎撃ミサイル２万発を中東地域の米軍に転換配置した」と確認して懸念を示した。これまでロシアはイラン製長距離自爆ドローンの「シャヘド」を使ってウクライナの主要都市と民間インフラを攻撃してきた。これに対しバイデン前政権はウクライナに迎撃ミサイルを提供することで合意したが、第２次トランプ政権はウクライナに対する新たな軍事支援パッケージを承認していない。ゼレンスキー大統領は「米国がウクライナに対する支援を再確認し、停戦努力を仲裁する役割を放棄しないよう望む」と促した。

ロシア国防省はこの日、「初めてウクライナ中部ドニプロペトロフスクへ進撃を始めた」と主張した。ドニプロペトロフスクは重工業、鉱業と物流の中心地で、ドネツク、ザポロジエなどの地域と隣接している。ロシアはこの数カ月間にわたり同地域への進撃を試み戦線拡張を試みてきた。ＣＮＮは「事実かどうかは確認されていないが、事実ならばウクライナ軍に大きな打撃」と伝えた。ウクライナ側は「フェイク情報」としてロシアの進撃の主張を否定した。

一方、両国は２日にトルコのイスタンブールで開かれた２度目の停戦交渉で戦死者の遺体交換に合意したが対立だけ表面化している。ロシア側の交渉団長であるメディンスキー大統領補佐官は前日にテレグラムを通じ「ロシア国防省の連絡チームが国境地域に到着したがウクライナ側交渉団は現場に現れなかった」と批判した。

これに対しウクライナ戦争捕虜処理調整本部は声明で「汚い策略でありねつ造。決まった日はなかった」と反論したウクライナ軍のブダノウ情報総局長はテレグラムで「イスタンブールでの交渉結果に基づいた送還は来週に始める予定」と話した。