昨年6月13日(現地時間)、サウジアラビアの聖地メッカの神殿「カアバ」を回る儀式を行うイスラム教徒。[写真 AFP=聯合ニュース]
国営SPA通信などによると、サウジ当局は今回のハッジ期間、日中の最高気温が40度を越えると予想されて巡礼客が熱中症や脱水症など健康問題が懸念されるとして対応中だ。
サウジ保健省は「午前10時から午後4時の間は直射日光に直接当たらないようにしてほしい」とし、聖地に移動する時は日傘をさして頻繁に水分を取るよう勧告した。また軽く明るい服を着て体内に熱がこもることを最小化するよう呼びかけた。
ハッジには毎年100万人を越える巡礼者が集まる。サウジ当局によると、昨年のハッジ期間には温熱疾患で合計1301人が亡くなった。その前年の死亡者約200人の6倍以上だった。
サウジ当局は巡礼ルートに冷房装置400台を設置して、日陰の面積を昨年より5万平方メートル増やす一方、医者など数千人を追加で配置するなど猛暑対策に万全を期している。
また、メッカ全域に無人機(ドローン)を飛ばして確保した現場のリアルタイム動画を人工知能(AI)技術で分析して人波過密に伴う事故の危険を管理する方針だ。
これに先立ち、2015年9月のハッジではメッカ付近のメナー地域に巡礼者が殺到してドミノ倒しになり、2000人以上の人々が圧死する惨事が発生した。1990年7月にはハッジに続くイド・アルアドハ(犠牲祭)の時、メッカに通じる歩行用トンネルで1400人余りが圧死した。
毎年イスラム暦12月7~12日に行われるハッジはムスリムが必ず行わなければならない5大義務の一つで、最も神聖な宗教儀式だ。経済的能力が許す限り、一生に一度は必ずイスラム発祥地であるメッカとメディナを訪れなければならないとされる。
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