HMSプリンス・オブ・ウェールズの甲板で準備中のモハーベドローン [写真 英海軍]
5月19日、英国のマリア・イーグル国防調達・産業担当閣外相は海軍クイーン・エリザベス級空母の空中早期警報(AEW)のため米ゼネラルアトミックスのMQ-9ドローンを改造して使用することを検討していると明らかにした。
現在、英海軍の空中早期警報任務はクロウネスト(Crownest)システムを搭載したマーリンHM2ヘリコプターが担当している。アグスタウェストランドのマーリンHM2ヘリコプターは対潜戦・地上監視・捜索および救助作戦など広範囲に使用される多目的海上ヘリコプターだ。
マーリンHM2の側面に装着されたクロウネストは回転式ドームの中にタレスサーチウォーター2000レーダーがある。このレーダーは空中監視・標的追跡・戦場管理を遂行している。しかし搭載ヘリコプターとクロウネストシステムの寿命がほぼ終わり、英国防省は未来の需要を満たす現代的かつ持続可能な代案を探している。
従来の回転翼システムを米国産MQ-9のような無人固定翼システムに変える場合、作戦持続能力の向上、広範囲な海上地域で監視能力持続、乗務員のリスク減少、運営費用の削減などの効果が期待される。
米ゼネラルアトミックス・エアロノーティカルシステムズが製造したMQ-9は情報・監視・偵察(ISR)の役割で有名な中高度長時間滞空(MALE)ドローンだ。翼の長さが20メートルを超え、27時間以上飛行できる。先端センサー・通信システム・任務用ペイロードの搭載が可能だ。短距離離着陸(STOL)能力を備えたモハーベは短い滑走路と射出機・強制着艦システムがない空母の甲板でも運用できるよう堅固なランディングギアと高揚力翼を統合した。
ゼネラルアトミックスは2023年、HMSプリンス・オブ・ウェールズでモハーベの短距離離着艦能力を試演した。モハーベは多様な試験でクイーン・エリザベス級空母との統合の可能性を検証した。この試演は固定翼無人システムを未来の空母に永久的に統合する案を研究するプロジェクト・アーク・ロイヤル(Project Ark Royal)構想とも連係している。
チェ・ヒョンホ/ミリドム代表/軍事コラムニスト
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