20日(現地時間)、米ワシントンのホワイトハウスで宇宙基盤ミサイル防衛体系「ゴールデンドーム」推進計画を発表したトランプ米大統領 [EPA=聯合ニュース]
トランプ大統領はこの日、ヘグセス国防長官が同席してホワイトハウスで開かれたゴールデンドーム設計構想発表行事で、「宇宙基盤センサーと迎撃機を含む次世代技術を陸上・海上・宇宙に配備する」とし「ゴールデンドームのためのこの設計は従来の(ミサイル)防御体系と統合される」と明らかにした。続いて「ゴールデンドームが完成すれば、地球の反対側から、また宇宙からミサイルが発射されても迎撃可能な最高の(防御)システムを備えることになる」と伝えた。
◆「成功率ほぼ100%…カナダも希望」
トランプ大統領はゴールデンドームを今後3年以内に実戦配備する計画だ。トランプ大統領は「私の任期が終わる前、すなわち3年以内に完全に稼働する」とし「米本土に対するミサイル脅威を永遠に終息させる。成功率は100%に非常に近い」と自信を表した。また「カナダが(ゴールデンドーム)プロジェクトの一部になることを望むと連絡してきた」とし「彼らと価格問題について協議する」と話した。
ゴールデンドーム構築にかかる費用は1750億ドル(約25兆円)と見込んでいる。トランプ大統領はゴールデンドームの初期段階費用250億ドルが「大きく美しい法案」と呼ばれる予算・減税関連包括的法案にすでに反映されていると説明した。しかし米議会予算処(CBO)は宇宙基盤ミサイル迎撃防御システムを配備・運営するのに今後20年間に1610億ドルから5430億ドルの費用がかかると予想したと、ワシントンポスト(WP)は報じた。
◆ヘグセス長官「米国のためのゲームチェンジャー」
トランプ大統領はイスラエルの「アイアンドーム」のようなミサイル防衛システム構築の必要性を何度か強調してきた。就任直後の1月27日に「弾道ミサイル、極超音速ミサイル、巡航ミサイル、そして先端空中武器による攻撃は米国が直面している最も破壊的な脅威」と述べ、米国防総省に次世代ミサイル防衛システム実行計画の準備を指示する行政命令に署名したのもそのためだ。ヘグセス長官は「大統領の公約履行目録にまた一つ追加され、徐々に長くなっている」とし「米国のためのゴールデンドームはゲームチェンジャー」と話した。
今回のゴールデンドーム構想は米国の敵性国が構築する長距離ミサイルに対して米国内の懸念が強まっている状況で出てきた。米国防情報局(DIA)は13日、「米国のためのゴールデンドーム:米本土に向けた現在と未来のミサイル脅威」と題した報告書で、中国は現在約400基の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を保有中で、2035年までに700基以上に増えると予想した。ロシアは現在約350基のICBMを確保した状態で2035年まで400基以上に増える可能性が高いとみている。北朝鮮のICBM保有量は10基以下と評価され、火星19型など新型ICBM開発を継続しながら2035年までに最大50基の核弾頭搭載ICBMを保有すると見込まれる。WPは「トランプ大統領はロシア・中国・北朝鮮などの高度化された精密打撃の脅威を理由にゴールデンドーム構築を推進してきた」と伝えた。
ゴールデンドームは1980年代のロナルド・レーガン政権当時に推進された宇宙防衛構想を継承している。レーガン政権はレーザーや人工衛星基盤の防御体系を通じて敵国のミサイルを迎撃して無力化する「スターウォーズ」という名の戦略防衛構想(SDI)を推進したが、技術的な限界と天文学的な費用などを理由に中断した。トランプ大統領は「私はレーガン元大統領が40年前に始めたことを実際に完遂する」と述べた。
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