俳優ダニエル・ヘニーが8日に忠清北道清州のある違法農場でおりに閉じ込められた犬を眺めている。[写真 米国人道協会]
米国人道協会が12日に明らかにしたところによると、8日に忠清北道清州(チュンチョンブクド・チョンジュ)の違法な犬農場から救助された犬が仁川(インチョン)空港を出発し、9日に米ニューヨークの空港に到着した。保護された犬は米メリーランド州にある同協会の保護リハビリセンターに移され治療とリハビリ過程を経た後に保護センターに移動する予定だ。ここで譲渡先が決まれば各家庭で新しい生活を送ることになる。
譲渡を控えた保護犬はこれまで違法農場のおりの中に閉じ込められて過ごした。不適切な環境で長く過ごしたため骨が曲がるなどの疾病があり、栄養欠乏で毛が抜ける症状を見せた犬もいた。2月に動物保護団体から違法食肉処理の疑いがあるとの通報を受けて出動した清州市関係者によって救助された。2カ月ほどケアを受け米国で里親への譲渡を推進することになった。
8日の違法農場での保護には俳優ダニエル・ヘニーも参加した。ダニエル・ヘニーは2017年に同協会と縁を結んだ後、犬肉の食用中断キャンペーンへの寄付と犬農場から保護されたゴールデンレトリバーを迎え入れるなど動物保護活動を率先している。彼はこの日おりに入って犬を抱いて出てきて運送用ケージに移した後、動物保護参加に対するメッセージを残した。
農場には犬でぎっしり埋まったおりがあり、大きなまないたと包丁、肉をかけるフックなど食肉処理装備が設置されていたという。この光景を見たダニエル・ヘニーは「犬農場で生き残った保護犬を世話する飼い主として犬農場の凄惨な現実に向き合うのは胸が痛む経験。保護された犬が犬農場での生活を終え米国で生涯の家族を見つける旅程を見守ることに期待が大きい」と感想を明らかにした。続けて闘犬だったピットブルテリアの運送用ケージに「これ以上戦うことなく暖かい救いの手だけあらんことを…」と書いた。
◇51頭が米国行き…現地でリハビリ治療
清州市などが農場で救助した犬は67頭だ。犬農場で多く見つかる珍島犬の雑種が大部分だった。米国に向かった51頭に続き、残りの親子など16頭も年末までに海外での譲渡が推進される。同協会関係者は「違法農場で救助した犬はこれまで地面を踏んだり、食べ物をまともに食べたりできないまま放置された。骨関節と寄生虫検査など健康診断と、人に慣れる行動豊富化訓練を並行する予定」と話した。
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