カナダのマーク・カーニー首相が6日(現地時間)、米国のドナルド・トランプ大統領との会談を終えた後、米ワシントンD.C.の在米カナダ大使館で米議事堂を背景に記者会見を行っている。[写真 ロイター=聯合ニュース]
そのようなカーニー氏とトランプ氏の初めての対面首脳会談ということでメディアの関心が集中した。トランプ氏が会談前にソーシャルメディアに投稿したコメントで「米国はなぜカナダに年間2000億ドル(約28兆6340億円)を補助しているのか理解できない」として対カナダ貿易赤字に言及し、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との間にあった公開衝突の前轍を踏むのではないかという懸念が囁かれていた。
トランプ氏はこれを意識したように歓談行事の冒頭発言で「我々は、他の誰かと感情爆発があったようなことにはならないだろう」とした。続いて「(カーニー氏の勝利に)おそらく私が最も大きな功績を立てたようだが、全面的に私のおかげだと言うことはできない」と話して一座の笑いを誘った。
だが、貿易赤字および関税交渉に言及するときになると表情が変わった。トランプ氏は「米国は米国の自動車を作りたいのであり、カナダ産自動車は望んでいない。カナダ産鉄鋼・アルミニウムも望んでいない」と強調した。また「米国の関税を撤回するように説得するためにカーニー氏に話せることはあるか」という取材陣の質問に「ない」と答え、カナダに対する関税賦課を維持する立場を確認した。
あわせてトランプ執権1期目に既存の北米自由貿易協定(NAFTA)の代わりに締結した米国・メキシコ・カナダ貿易協定(USMCA)については「最も大きな目的は米国に非常に不公正だったNAFTAを廃止したことだった。(USMCAは)誰にとっても良い協定で、実際に非常に効果的だが、再協議が必要ならば再協議を始める」と話した。カーニー氏も「いくつかの事項は変更が必要だ。状況変更要素が生じ、我々はそれを議論するだろう」とした。トランプ1期目に締結されたUSMCAは、3国が2026年7月に予定された再検討過程を経て協定延長について決めるよう定めている。
トランプ氏は交易相手国と進行中の貿易交渉状況については「我々は今すぐに25件の協定を締結できるが、契約に署名する必要はない。彼らが我々と協定を締結しなければならない」と話した。通商交渉で米国が有利な位置にある点を強調した発言だった。中国との貿易交渉については「中国は現在米国と貿易をしておらず経済が大きな苦痛を受けている」とし「中国は交渉を望み、会うことを望んでいる。我々は適切な時点に中国と会うだろう」と話した。
◇「フーシ派、攻撃中断を発表…米国も空襲中断」
一方、トランプ氏はこの日イエメンの親イラン勢力フーシ派が商船への攻撃中断を約束したと明らかにした。「フーシはこれ以上戦いたくないと発表した。これ以上、船を爆破しないと話した」とし「私は彼らの言葉を受け入れてフーシに対する空襲を中断するだろう」と話した。2023年イスラエル・ハマス戦争勃発以降、フーシ派は紅海付近を通過する国際商船と米国軍艦を攻撃してきた。
トランプ氏はまた「今月12日夜、我々は中東、サウジアラビアに行き、アラブ首長国連邦(UAE)とカタールにも行く」としながら「それより前の8~9日か12日ごろ、大変重要なテーマに対する重大な発表があるだろう」と予告した。
カーニー氏「カナダは売り物ではない」 トランプ氏「『絶対』というものはない」…対面会談で神経戦(1)
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