SKハイニックスのCXL[写真 SKハイニックス]
CXLメモリーモジュールは広帯域メモリー(HBM)に続きサムスン電子とSKハイニックスが開発競争を行っている次世代メモリーのひとつだ。DRAMのデータ処理効率を大幅に引き上げられ、人工知能(AI)時代に最適化した「ネクストHBM」とも呼ばれる。
これまではAIアクセラレータに搭載された中央処理装置(CPU)とグラフィック処理装置(GPU)がともにパッケージされた内部メモリーだけを活用したが、CXL2.0技術を適用すれば複数のAIアクセラレータが外部の高性能メモリーを共有できる。少ないメモリー資源でも演算効率を大きく高められる点がHBMと差別化された強みだ。SKハイニックスは「データセンターを構築して運営するコストを画期的に節減できる」と話した。
CXL分野ではサムスン電子が一歩リードしていると評価される。サムスン電子はすでに昨年10月に128ギガバイト製品の顧客認証を完了しており、現在は256ギガバイト製品の認証手続きを進行中だ。SKハイニックスは今回の96ギガバイト製品の認証を完了したのに続き、128ギガバイト製品も顧客と認証手続きを進めている。
ただHBMと違い、CXLメモリーモジュールは互換可能な製品が少なく、本格的な市場はまだ開かれていない。両社とも製品量産が可能な水準まで開発を終えたが、まだ顧客の実際の注文はない状況だ。業界関係者は「早ければ来年4-9月期ぐらいにCXL2.0技術が使われた製品が本格的に発売されるものとみられる」と話した。
この記事を読んで…