石破茂首相が17日、首相官邸で今回の米日関税交渉に対して記者団から質問を受けている。[写真 ロイター=聯合ニュース]
赤沢氏は16日(現地時間)、最初の米日関税交渉を終えて記者団に対して「できるだけ早期に合意し、両国首脳が結果を発表することで合意した」と説明した。赤沢氏は米国側に関税措置に対する遺憾を伝達し、日本に対する除外措置を要請したと明らかにした。あわせてドナルド・トランプ大統領が「日本との協議が最優先」という考えを表明したと言った。
今回もトランプ氏特有の「予測不可能性」が鮮明となった。トランプ氏は日本交渉チームが米国行きの飛行機に乗っている間、ソーシャルメディア(SNS)に「日本が今日、関税と軍事支援費用、貿易の公正性に対して交渉しにくる。財務・商務長官と共に会議に出席する予定」というコメントを載せた。
日本は当初、この日の交渉が両側の異見を確認して交渉範囲を狭める「キックオフ(kick off)」程度だと予想した。しかしトランプ氏はこのように突然「軍事支援費用」を議題に入れて、交渉の場にも直接参加すると明らかにして日本をパニックに陥れた。防衛省関係者のいない状態で交渉に入った日本としては虚を突かれた形となった。トランプ氏は赤沢氏に「米国を再び偉大に」というキャッチフレーズが刺繍された帽子をプレゼントした。同盟との交渉でも米国人だけを最優先視するという挑発的な通知に近かった。
想定外の状況に石破茂首相は官僚を招集して夜の会議を開いた。
トランプ氏は赤沢氏と50分間の面談直後、SNSに「貿易関連の日本代表団にたった今会い、大きな光栄だった。大きな進展!」というコメントも投稿した。
まもなく開催された本交渉は75分間行われた。この席にはスコット・ベッセント財務長官と通商代表部(USTR)のジェミソン・グリア代表が出席した。赤沢氏は交渉で為替レートに対する言及があったかという質問に「議題ではなかった」と答えた。防衛費問題に対する質問には即答を避けた。共同通信は「トランプ大統領が今回の交渉に関連し、日本側に防衛費負担の拡大に言及した」と伝えた。
石破氏は交渉が終わると早期合意意志を表明した。石破氏は赤沢氏の報告を受けた後、記者団に対して「日米間では依然として立場に隔たりがある。今後とも容易な協議とはならない」としながらも「最も適切な時期に訪米し、トランプ大統領と直接会談する」と話した。
来週、崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相と安徳根(アン・ドクグン)産業通商資源部長官が訪米して米国との交渉テーブルにつく韓国にとっても緊急事態となった。韓国政府消息筋は「過去は類似の状況に置かれた国同士個別交渉に先立ち『最小限のマジノ線』程度は前もって共有したが、今回はいかなる事前疎通もなかった」とし「さらに、この日交渉がいつ始まっていつ終わったのかに対する情報さえ共有されなかった」と困惑した表情だった。あわせて「トランプ大統領が各国に『先に交渉するほうが有利だ』と圧迫し、当事国が競争国よりも1%でも有利な結果を得るための心理戦に突入した」とし「自分だけ助かろうと皆が最悪の選択をすることになる『囚人のジレンマ』と類似の状況」といった。
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