平壌(ピョンヤン)マラソン大会に参加したハリー・ジャガードさん [ユーチューブ画面 キャプチャー]
ジャガードさんは「これまでマラソンに参加したことはない」とし、ただ平壌に入るためにマラソン大会に参加したと明らかにした。英国のアマチュアマラソン協会の所属で今大会に参加したという。平壌マラソン大会に参加した観光客は一般観光ビザでなく北朝鮮体育省の特別招待を受けなければいけない。
ジャガードさんは平壌国家図書館を訪れた。図書館は古かったが、「ハリーポッター」の原書など英語の書籍もあった。ここで韓服を着たある職員は観光客に「過去に発行された本の電子版や電子ブックに製作された本を見ることができる」と案内した。ジャガードさんはこのガイドに好きな本は何かと質問した。ガイドは「当然、わが国の本が好き」とためらわず英語で答えた。
ジャガードさんは「カメラがないところでは自分たちが好きなことや実際に考えていることを話すが、カメラを出すと同時にNPC(ゲームで特性がない集団化されたキャラクターを意味)モードに戻って『私たちは労働党の音楽、本を愛する』と話し、あたかも台本のようになる」と伝えた。
平壌から1時間ほど移動して到着した江東(カンドン)温室農場では、ガイドが英語で「人工光合成」技術が適用された作物栽培方法を説明した。大同江(テドンガン)ビアホールにもガイドはビール瓶の形をした柱を指差しながら「あれが(大同江)ビールの典型的な瓶の形」とし「最高のビール」と冗談を言ったりもした。
ジャガードさんが「金正恩(キム・ジョンウン、労働党総書記)に娘がいるのか」と尋ねると、ガイドはすぐに「はい」と答えたが、続く「彼女が次のリーダーになりそうか」という質問にはやや当惑した表情で「よく分からない(I’m not sure)」と流す場面もあった。
北朝鮮を最近訪問した観光客の映像では、以前より自然に外国語を話すガイドの姿が捕捉された。特に最高指導者に関する話が出ても過去のように硬直せず自然に対話をする姿だ。
北朝鮮は先月、およそ5年ぶりに西側の観光客を対象に観光を再開したが、3週ぶりにまた中断した状態だ。平壌国際マラソン大会と関連した観光は一時的なイベントとして推進されたという。
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