ウクライナ戦争への投入を控えて昨年11月に現地適応訓練をする北朝鮮軍 [写真 ウクライナジャーナリスト テレグラム]
◆人間の盾となった北朝鮮軍?
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長にウクライナ戦争参戦は命運をかけた挑戦だった。ロシアの不満が出てくることも、国際的にも笑いの対象になることも考えられたからだ。したがって金正恩の立場ではどの部隊を送るかがジレンマだったはずだ。韓国と対峙している状況で前方の兵力を抜くのは不可能だ。それでも技量が落ちる後方の歩兵師団で兵力を送ることもできなかったため、金正恩が選択したのが暴風軍団と偵察総局所属部隊だ。
昨年10月、北朝鮮軍が初めてロシアに到着して現地適応訓練をした当時、共に戦うロシアは北朝鮮軍を歓迎しなかった。人種的な偏見があり、意思疎通が不可能な状況で、どうやって戦闘ができるのかという指摘だった。一部ではなぜ北朝鮮軍を連れてきたのかという声もあった。北朝鮮軍の脱走や窃盗行為が報道され、北朝鮮軍に対するイメージも最悪だった。それで北朝鮮軍は蔑視の対象だった。ウクライナ軍の火力に露出しているところでロシア軍は北朝鮮軍を突撃させながら、火力支援をしなかった。こうした状況が繰り返され、朝ロ軍事協力がふらつく姿も捕捉された。北朝鮮軍は兵力の一人一人を追って攻撃するウクライナのドローンに対応できなかった。ウクライナ軍は北朝鮮軍に対するドローン攻撃映像を公開しながら戦果を自慢し、ロシアと北朝鮮の士気を半減させようとした。1月、ウクライナは北朝鮮軍が大規模な死傷者を出しながら戦場から撤収したと明らかにした。北朝鮮軍は「人間の盾」として捨て駒のような存在であり、北朝鮮の戦争介入は失敗とみられた。
【韓半島平和ウォッチ】「経験値」武装した北朝鮮軍、クルスク戦場の版図を変えた(2)
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