サムスン電子が最近、スージー・ワイルズ米大統領首席秘書官の娘が勤務するロビー会社と契約した。

米上院のロビー公開法（ＬＤＡ）報告書によると、サムスン電子米国法人は１７日、ロビー会社「コンチネンタル・ストラテジー（Ｃｏｎｔｉｎｅｎｔａｌ　Ｓｔｒａｔｅｇｙ）」と契約した。同社はトランプ執権１期目に米州機構（ＯＡＳ、アメリカ大陸の協力促進を目標に設立された国際機構）大使を務めたカルロス・トルヒジョ氏が設立し、ワシントンとフロリダ、中南米地域関連イシューのコンサルティング業務に特化している。

特にホワイトハウスの実力者、ワイルズ首席秘書官の娘ケイティ・ワイルズ氏が同社のパートナーとして勤務している。昨年１１の月大統領選挙後にワイルズ首席秘書官の指名が伝えられると、同社はケイティ氏を昇進させた。


ただ、今回の契約でケイティ氏がサムスン電子のロビイストとして登録されるのではない。報告書では同社の設立者であり会長を務めるトルヒジョ氏、ルビオ国務長官の上院議員時代に首席秘書官を務めたアルベルト・マルティネス氏、デブ・フィッシャー共和党上院議員の補佐官だったダニエル・ゴメズ氏、アレハンドロ・ガルシア氏の４人がロビイストとして名を連ねた。

サムスン電子がトランプ政権２期目の高官級と緊密な人脈を構築するロビー会社と新規契約したのは、強い通商圧力に対応して米国内の事業力量を強化するための趣旨と解釈される。トランプ大統領は半導体に対する一括的な関税方針と共に、バイデン前政権で制定されたＣＨＩＰＳおよび科学法（Ｃｈｉｐｓ　ａｎｄ　Ｓｃｉｅｎｃｅ　Ａｃｔ）廃止を公言してきた。サムスン電子はこの法に基づき米国に３７０億ドル（約５兆５８００億円）を投資して先端半導体工場を建設し、投資金の１２．８％に相当する４７億４５００万ドルの補助金を受けることにしたが、トランプ大統領の「ＣＨＩＰＳ法廃止論」で補助金が白紙になるのではという懸念が強まっている。