ベッセント米財務長官は１８日、米国が不公正と考える貿易慣行を中断する国は相互関税を避けることができると明らかにした。ベッセント長官はこの日フォックスニュースとのインタビューで、「４月２日にわれわれは他の国々に対する関税リストを出すだろう。われわれが考える関税、非関税障壁、為替相場操作、不公正資金などを中断するならば関税障壁を設けない」と話した。ベッセント長官は、相互関税率は国ごとに違うだろうと説明した。



彼は世界の国の１５％が米国に対する関税相当部分を占めるのではないかとの質問に「世界の国の１５％だがわれわれの貿易量の途轍もない規模を占める」と答えた。


その上で「われわれが若干の黒字を出しているがわれわれと貿易を特にしていない国がある。われわれが『ダーティ１５』と呼ぶ国があるが、これらは相当な関税を（米国に）課している」と指摘した。これらの国が一定量の自国生産を要求したり、米国が輸出しようとする食品や製品に安全と関係のない検査をするなど非関税障壁を設けているというのが彼の主張だ。

ベッセント長官は「ダーティ１５」の国を具体的に明らかにしなかった。だが米国がこれまで韓国を代表的な貿易赤字国だと指摘してきた点で韓国に圧力が加えられる恐れがある。西江（ソガン）大学国際大学院の許允（ホ・ユン）教授は「対象国を特定せずに圧迫効果を最大化する修辞的表現」と解釈した。

通商当局核心関係者は「対米貿易黒字規模などを考慮すると（ダーティ１５に韓国が含まれる）可能性が高いというのが合理的な推論」と明らかにした。産業通商資源部の鄭仁教（チョン・インギョ）通商交渉本部長もこの日、韓国中堅企業連合会での講演で「主要２１カ国に対してはどんな形態であれ、どんな水準であれ相互関税賦課を発表するだろう」と話した。１４日に米通商代表部（ＵＳＴＲ）のグリーン代表は鄭本部長と会い、貿易収支不均衡問題を提起して非関税障壁解消問題を取り上げたという。

鄭本部長は「韓国政府が介入し公共機関が米国から輸入できるものはリストアップしている。いつかはこの数字で米国と交渉することになるだろう。オンラインプラットフォームなど米国側が関心を持つ非関税障壁に対して関係官庁らと協議中」と伝えた。

合わせて韓国が中国の「迂回輸出ルート」という米国の疑いもある。ラトニック米商務長官は１８日、「中国が米国製半導体を確保できないよう各国との貿易協定に迂回輸出統制を含めたい」と明らかにした。

この日韓国政府は米国を意識した対策を出し準備に入った姿だ。韓国政府はダンピング防止関税が課された輸入鉄鋼材の第三国を通じた迂回ダンピングを遮断することにした。また、輸入申告段階から不公正輸入を早期に感知するために鉄鋼材生産時に企業が発給する品質検査証明書を輸入申告時に提出を義務づけることにした。産業通商資源部関係者は「迂回ダンピングと迂回輸出行為をあらかじめ遮断する効果が期待される」と説明した。