ディープシークショックで中国全域が啓蒙された様相だ。最初に反応したのは隣の江蘇省の省都南京。「杭州にディープシークがあるならば南京にはいったい何があるのか」という自嘲的な投稿が南京の公営メディアに掲載された。1本だけでなく3本が2日間に相次いで出た。共産党の宣伝ツールである中国メディアが政府を批判するのは異例だ。南京市党書記の立場ではかなりやりづらいはずだが、彼はクールに話した。「杭州の革新精神を見習おう」と。
続けて安徽省の省都合肥と河南省の省都鄭州、先端産業1番地である広東省、そして天津など中国全域がディープシークを輩出した杭州に学ぼうと声を高めた。北京は下半期からすべての小中高校で人工知能(AI)教育をすることにした。中国の習近平国家主席がディープシーク創業者の梁文鋒氏ら民営企業家を呼んで座談会を開いたのは草原の火に油を注いだ格好となった。
状況がこれほどになると浙江省当局が杭州の革新要因とし一言話した。政府と企業、大学、研究機関がただ引き受けた自分の仕事に専念した結果ということだ。全国の秀才が学校の授業だけ忠実に受けただけだと話すのと似ている。しかし浙江省の説明のうち2つは心に刻む必要がある。ひとつは「やることがあればサービスし、やることがなければ邪魔しない(有事就服務無事不打擾)」ということだ。
助けを要請すれば助け、そうでなければ放っておいたところ途轍もない成果を出したという話だ。これはまさに鄧小平の改革開放が成功することになった最も重要な理由だ。かなり前にある中国の学者に改革開放の成功要因を尋ねると、彼は「釈放」という2文字が核心だと答えた。党と政府による計画でなく、人民が処理するように放って置いたら経済が飛躍的に発展したという説明だ。
杭州に「六竜が飛翔する」現象が起きたのは民間が自ら創意的に動く力が大きな役割をしたということだ。これは事実あらゆることを国と国有企業主導で成し遂げようとする習近平主席の考えとは合わない部分だ。そしてもうひとつ注目すべきことは、浙江省が2017年から「ロボットプラス」行動計画を推進したが、この政策が指導者交代によって変わることがなかった点だ。リーダーシップが変わっても政策だけは粘り強く進められたのだ。
浙江省の話を聞いて自然に思い起こすのは韓国の現実だ。2つに割れた与野党は互いに反対することばかりを至上課題と考える。相手が失敗してこそ自分が生きると考えるためだ。これを直さずに韓国の未来が果たしてあるかと思う。
ユ・サンチョル/中国研究所長、チャイナラボ代表
続けて安徽省の省都合肥と河南省の省都鄭州、先端産業1番地である広東省、そして天津など中国全域がディープシークを輩出した杭州に学ぼうと声を高めた。北京は下半期からすべての小中高校で人工知能(AI)教育をすることにした。中国の習近平国家主席がディープシーク創業者の梁文鋒氏ら民営企業家を呼んで座談会を開いたのは草原の火に油を注いだ格好となった。
状況がこれほどになると浙江省当局が杭州の革新要因とし一言話した。政府と企業、大学、研究機関がただ引き受けた自分の仕事に専念した結果ということだ。全国の秀才が学校の授業だけ忠実に受けただけだと話すのと似ている。しかし浙江省の説明のうち2つは心に刻む必要がある。ひとつは「やることがあればサービスし、やることがなければ邪魔しない(有事就服務無事不打擾)」ということだ。
助けを要請すれば助け、そうでなければ放っておいたところ途轍もない成果を出したという話だ。これはまさに鄧小平の改革開放が成功することになった最も重要な理由だ。かなり前にある中国の学者に改革開放の成功要因を尋ねると、彼は「釈放」という2文字が核心だと答えた。党と政府による計画でなく、人民が処理するように放って置いたら経済が飛躍的に発展したという説明だ。
杭州に「六竜が飛翔する」現象が起きたのは民間が自ら創意的に動く力が大きな役割をしたということだ。これは事実あらゆることを国と国有企業主導で成し遂げようとする習近平主席の考えとは合わない部分だ。そしてもうひとつ注目すべきことは、浙江省が2017年から「ロボットプラス」行動計画を推進したが、この政策が指導者交代によって変わることがなかった点だ。リーダーシップが変わっても政策だけは粘り強く進められたのだ。
浙江省の話を聞いて自然に思い起こすのは韓国の現実だ。2つに割れた与野党は互いに反対することばかりを至上課題と考える。相手が失敗してこそ自分が生きると考えるためだ。これを直さずに韓国の未来が果たしてあるかと思う。
ユ・サンチョル/中国研究所長、チャイナラボ代表
この記事を読んで…