現代製鉄で生産する熱延製品[写真 現代製鉄]
韓国産業通商資源部と鉄鋼業界によると、産業通商資源部貿易委員会は20日に会議を開いて現代製鉄が申し立てた中国製厚板反ダンピング提訴の件を議論する。昨年7月末に現代製鉄が中国製低価格厚板のダンピングにより韓国の産業界が被害を受けたとして提訴したのを受けたもの。昨年10月初めに貿易委は反ダンピング調査を開始した。調査開始から最大5カ月以内に仮判定を下すが、早ければ今回の会議で反ダンピング関税をまず課す仮判定を下す可能性もある。9人の委員で構成される貿易委員会は在籍委員の過半数の出席で開催され、出席委員の2分の1以上の賛成で議決できる。
厚板は厚さ6ミリメートル以上の鉄板で主に船舶製造や建設現場に使われる。韓国の厚板市場規模は年8兆ウォンほどと推定される。鉄鋼業界は中国鉄鋼企業が自国で消化できなかった厚板を韓国に低価格で輸出したとみている。韓国鉄鋼協会によると中国製厚板輸入量は2021年の32万6145トンから2022年が64万7911トン、2023年が112万2774トン、昨年は117万9328トンと急激に増えた。通常中国製厚板は韓国製厚板より10~15%以上安い。
鉄鋼業界関係者は「厚板生産量の60%ほどは船を作るのに使われ、40%は建設現場に使われる。造船だけでなく建設現場でも中国製厚板が多く浸透した状態」と話した。橋梁製作や風力発電下部構造物のような特殊建設現場だけでなく、大型工場の底面、マンションの地下駐車場などにも中国製低価格厚板が広く使われており、韓国製品が立つ場所を失っているという説明だ。別の鉄鋼業界関係者は「厚板を購入する企業の説明会を見ればコストを減らすために中国製鉄鋼の割合を増やすという計画を堂々と話す。1日も早く関税措置が取られなければ被害を減らすことはできない」と話した。
鉄鋼業界が中国製厚板の攻勢を心配するのは米国の関税賦課も影響がある。トランプ米大統領は来月12日から米国に輸入される鉄鋼に25%の関税を課すと発表した状態だ。これまで韓国が米国との交渉を通じて無関税で輸出したクオータ量の年間263万トンを認めないという意味だ。鉄鋼業界としては不確実性が大きくなる格好だ。韓国投資証券のキム・ギミョン研究員は「カナダ、メキシコ、ベトナムなどを通じて米国に迂回輸出された中国鉄鋼製品が販路萎縮で韓国に低価格で流入する傾向が強まる恐れがある」と診断した。
それでも韓国政府が中国製低価格厚板に対する反ダンピング関税を課すのは負担になるとの見方も出ている。中国も報復に出る恐れがあるためだ。韓国貿易協会国際貿易通商研究院のチャン・サンシク院長は「反ダンピング関税を課す場合、中国は韓国の主力輸出品目に対し制裁する可能性がある」と話した。
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