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「尹大統領、22時国営放送生放送入れたと言って出ていった…それは国務会議ではなかった」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が昨年12月3日夜、ソウル竜山(ヨンサン)大統領室庁舎で非常戒厳を宣言している。[写真 大統領室]

韓国の韓悳洙(ハン・ドクス)首相と崔相穆(チェ・サンモク)大統領権限代行副首相兼企画財政部長官をはじめとする国務委員が、警察の事情聴取で昨年12月3日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が国務会議の審議も省略したまま国民向け談話を通じて一方的に非常戒厳を宣言しようとしたと陳述していたことが30日、確認された。韓首相は「大統領は最初から国務会議は頭になかったようだ」と話した。

中央日報が入手した警察の12・3戒厳関連の国務委員調査内容によると、韓首相は非常戒厳宣言直前に開かれた国務会議の法的要件充足の有無について「国務委員が集まったということ以外、懇談会のような形式だった」とした。

崔代行も事情聴取で「国務会議の開始と終了時に行う議事棒を叩く手続きがなかった。今もその会議が国務会議だとは思っていない」と話した。また「(閣僚会議が開かれた)小会議室は通常、首席が大統領と会議する場所として使われる。小会議室では国務会議を開催したことがない」と話した。崔代行は事情聴取で非常戒厳国務会議当時、小会議室の座席配置図や出入口などを直接描いて提出した。


これに先立ち、尹大統領は韓首相と金竜顕(キム・ヨンヒョン)・朴性載(パク・ソンジェ)・李祥敏(イ・サンミン)・趙兌烈(チョ・テヨル)・金暎浩(キム・ヨンホ)長官など一部国務委員が執務室に集まった席で「そろそろ戒厳を宣言する」と一方的に通知したという。出席者の大部分がこれを引き止めると、尹大統領は戒厳宣言の不可避性を説明しながら「すでに22時にKBS(韓国放送公社)生放送が確定している」と話した。国務会議が開かれる前に、尹大統領はすでに生放送による国民向け談話を通じて戒厳を宣言しようと決心していたという意味だ。

韓首相は「大統領は非常戒厳を宣言するという意志が固かったので、私は『他の国務委員の話も聞いてみては』と言い、大統領は『ではそのように一度集めてください』と話した」として国務会議が開かれることになった状況を警察に説明した。

李祥敏行政安全部前長官も、事情聴取で「国務会議は当然経るべき手続きなので『国務委員を集めて反対や引き止めを試みてみよう』『時間稼ぎをして大統領の考えを変えてみよう』と考えた」と話した。だが、尹大統領は国務会議でも「22時に降りて行かなければならない」とし、生放送の国民向け談話の日程だけに言及した後、会議場を後にしたという。

警察はこの日開かれた国務会議が法的要件を満たしていないとみている。実際、この日の国務会議では国務委員の主要な発言要旨を整理した会議録や国務委員が署名する副署がないことはもちろん、国務会議を宣言する発言と国旗に対する敬礼などもすべて省略された。

尹大統領はこれまで国民向け談話や憲法裁判所に提出した意見書などを通して「非常戒厳宣言は大統領の高度な統治行為なので司法的審査の対象とすることはできない」と主張してきた。ただし、国務会議が法的要件を満たしていないという結論が出れば非常戒厳宣言自体が手続きを守らなかった違法になる。警察と検察は戒厳宣言直後、国会・中央選挙管理委員会など憲法機関の権能行使を妨害した尹大統領の内乱容疑とともに、戒厳宣言手続きの違法性に対しても関連法理を検討している。



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