韓国の高位公職者犯罪捜査処（公捜処）が１９日、内乱首魁容疑で拘束された尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領に対し、弁護人以外の接見禁止措置を下した。今回の措置は今後、尹大統領側の拘束適否審査対応まで念頭に置いたものとみられる。

公捜処はこの日、京畿道義王市（キョンギド・ウィワンシ）ソウル拘置所に収容中の尹大統領が弁護人以外の人々と接見することができないように措置を取ったと明らかにした。

公捜処はこのような内容をまとめた「被疑者接見など禁止決定書」をソウル拘置所に送付した。公捜処関係者は「証拠隠滅の恐れがあり、これを遮断するための措置」と明らかにした。接見禁止措置は捜査機関で通知すると同時に効力が発生すると公捜処は説明した。


これに伴い、金建希（キム・ゴンヒ）夫人を含む家族や外部の人々は尹大統領と会うことができなくなる。尹大統領に対する接見禁止措置は起訴前まで適用される。

ただし、家族と現在の捜査対象ではない外部の人々の場合、証拠隠滅と直接関連した位置にあるとは判断しにくい側面もある。彼らは直接経験したり知得したりした情報が制限的だ。

したがって公捜処の措置は今後尹大統領側が提起する可能性が高い拘束適否審査まで念頭に置いたと解釈される。拘束適否審査では釈放するかどうかを決定する核心的な理由が証拠隠滅の有無にあるためだ。

ソウル西部地方法院（地裁）のチャ・ウンギョン部長判事は前日、尹大統領に対する拘束前被疑者審問（令状実質審査）後、「証拠隠滅の恐れがある」としてこの日拘束令状を発行した。

尹大統領は逮捕期間を含めて最大２０日間拘束状態で捜査を受ける。公捜処と検察が１０日ずつ拘束期間を分けて使うことで暫定協議したことから、公捜処は１週間ほどさらに尹大統領を捜査した後、尹大統領起訴権限を持っている検察に事件を送致するものとみられる。

尹大統領が「公捜処にはこれ以上言うことはない」として調査を拒否していて、公捜処が強制引致（強制連行）や拘置所訪問調査を始める可能性もある。