米国のトランプ新政権発足と韓国の弾劾局面が重なる不運の「平行理論」が現実化した。各国がトランプリスクを最小化する対策作りに腐心する中で韓国は対米外交のスタートラインから出遅れた形だ。トランプ次期米大統領が予告するウクライナ戦争早期終戦、朝米対話、インド太平洋地域での米国同盟構造の変更などの主要問題で、リーダーシップが空白状態である韓国がまともな発言権を持てないままパッシングされる恐れがあるとの懸念が出ている。
◇「ノーベル平和賞」のチケットになったウクライナ戦争終息
トランプ氏は13日のメディアインタビューで、「プーチン大統領ととても早く会うだろう」としながら終戦戦略に対しては「プーチンにかかっている」と話した。第2次トランプ政権の大統領補佐官(国家安全保障担当)に内定したマイク・ウォルツ氏も前日にトランプ氏とプーチン氏との首脳会談を準備しているとし「数日、数週間以内に電話会談もあるだろう」と明らかにした。
トランプ氏がプーチン氏と会うのにスピードを出すのは、ウクライナ戦争を終わらせて対中圧迫に集中するためだ。また、これはトランプ氏にノーベル平和賞を抱かせる「黄金チケット」に値する。
激戦が広がっているロシア南西部クルスクなどの領土画定が最大の懸案だがトランプ氏はウクライナに対する武器支援などを打ち切ってでも戦争に終止符を打つという構想だ。同時にロシアが要求している占領地からのウクライナ軍撤収、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟放棄などの終戦条件から一部譲歩するようプーチン氏の腕もひねり上げるだろうと観測される。
慶南(キョンナム)大学極東問題研究所のイ・ビョンチョル教授は「ノーベル平和賞を狙うトランプ氏にウクライナ終戦と朝米対話再開などは良い食い扶持になるだろう。多少疎かな交渉をしても大きな成果を成し遂げたように錯覚効果を演出しそうした状況を作ろうとするだろう」と話した。
トランプ氏が大統領選挙期間中に約束した終戦のデッドラインを24時間から100日、6カ月と延ばしているが、少なくとも上半期中に戦争をある程度終えられるという見通しもそれで出ている。
韓国は北朝鮮軍派兵でウクライナ戦争の「準当事者」になったが、現在の大統領代行体制で首脳外交が消失し事実上発言権を確保するのが難しくなったと指摘される。終戦後に対ロシア関係正常化を率いるリーダーシップも不在な上に今後ウクライナ復興事業に参加する権利を確保できるかも不透明だという懸念が出ている。
◇第1次政権と異なる変数、朝米首脳間の親交
朝米対話と関連し、第1次トランプ政権発足時と現在の最大の違いはトランプ氏と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が3回の首脳会談を通じてすでに形成された個人的関係だ。2017年に「リトルロケットマン」と「老いぼれの狂人」とし非難を応酬していた2人は2019年2月にハノイでの朝米首脳会談が決裂した後も「ラブレター」と称して書簡外交をしばらく続けた。トランプ氏は今回の大統領選挙期間にも「金正恩は非常に良い人で私が好きだ」と数回自評した。
トランプ氏、プーチン大統領・金正恩委員長と直接取引か…韓国「3大パッシング」の危機(2)
◇「ノーベル平和賞」のチケットになったウクライナ戦争終息
トランプ氏は13日のメディアインタビューで、「プーチン大統領ととても早く会うだろう」としながら終戦戦略に対しては「プーチンにかかっている」と話した。第2次トランプ政権の大統領補佐官(国家安全保障担当)に内定したマイク・ウォルツ氏も前日にトランプ氏とプーチン氏との首脳会談を準備しているとし「数日、数週間以内に電話会談もあるだろう」と明らかにした。
トランプ氏がプーチン氏と会うのにスピードを出すのは、ウクライナ戦争を終わらせて対中圧迫に集中するためだ。また、これはトランプ氏にノーベル平和賞を抱かせる「黄金チケット」に値する。
激戦が広がっているロシア南西部クルスクなどの領土画定が最大の懸案だがトランプ氏はウクライナに対する武器支援などを打ち切ってでも戦争に終止符を打つという構想だ。同時にロシアが要求している占領地からのウクライナ軍撤収、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟放棄などの終戦条件から一部譲歩するようプーチン氏の腕もひねり上げるだろうと観測される。
慶南(キョンナム)大学極東問題研究所のイ・ビョンチョル教授は「ノーベル平和賞を狙うトランプ氏にウクライナ終戦と朝米対話再開などは良い食い扶持になるだろう。多少疎かな交渉をしても大きな成果を成し遂げたように錯覚効果を演出しそうした状況を作ろうとするだろう」と話した。
トランプ氏が大統領選挙期間中に約束した終戦のデッドラインを24時間から100日、6カ月と延ばしているが、少なくとも上半期中に戦争をある程度終えられるという見通しもそれで出ている。
韓国は北朝鮮軍派兵でウクライナ戦争の「準当事者」になったが、現在の大統領代行体制で首脳外交が消失し事実上発言権を確保するのが難しくなったと指摘される。終戦後に対ロシア関係正常化を率いるリーダーシップも不在な上に今後ウクライナ復興事業に参加する権利を確保できるかも不透明だという懸念が出ている。
◇第1次政権と異なる変数、朝米首脳間の親交
朝米対話と関連し、第1次トランプ政権発足時と現在の最大の違いはトランプ氏と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が3回の首脳会談を通じてすでに形成された個人的関係だ。2017年に「リトルロケットマン」と「老いぼれの狂人」とし非難を応酬していた2人は2019年2月にハノイでの朝米首脳会談が決裂した後も「ラブレター」と称して書簡外交をしばらく続けた。トランプ氏は今回の大統領選挙期間にも「金正恩は非常に良い人で私が好きだ」と数回自評した。
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