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「在韓米軍撤収」叫んだグレネル氏、トランプ政権の外交安保候補筆頭(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆「北朝鮮の核兵器は現実…金正恩の交代を望まない」

北朝鮮問題に対するグレネル氏の認識も注目される。7月のPBSのインタビューでは「我々は北朝鮮が核を保有しているという現実に基づいて交渉(deal)しなければいけない」とし「したがって私は必ずしも『金正恩が交代するべき』と言う人にはなりたくない」と話した。続いて「狂者(madman)が核兵器を保有しているため、トランプ氏がそこ(北朝鮮)に行き、金正恩の手を握って目を合わせて米国を保護しなければいけない」と強調した。

こうした発言ためにトランプ政権2期目は北朝鮮を事実上の核保有国と認定し、追加の核兵器と大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発などを防ぐ形の対北朝鮮接近になり得るという懸念も出ている。大統領選挙の直前に出てきた共和党の政策綱領には「朝鮮半島非核化」への言及がなかった。大統領選挙期間中にトランプ氏は「私は核兵器を多く保有する金正恩とうまく過ごした」とし「私は(金正恩に)ヤンキースの野球の試合を見に行くことができると話した」とも明らかにした。


◆「転向」した忠誠派…承認の障害物も除去

グレネル氏はと最初からトランプ氏を盲目的に追従してきた人物ではない。グレネル氏は2016年にトランプ氏が初めて大統領選挙に出馬した当時、トランプ氏を「危険な人物」と呼び、事実上、反トランプ陣営に立った。しかし党内選挙でトランプ氏が大統領候補になると、FOXニュースの解説者に変身して親トランプ派に転向した。過去に載せたトランプ氏に対する批判的な掲示文はすべて削除した。

ドイツに対する貿易および国防費増額を推進したトランプ氏は2018年にグレネル氏をドイツ駐在大使に任命し、グレネル氏は赴任期間中、当時のメルケル首相と摩擦を起こした。トランプ氏はそのグレネル氏を2020年に国家情報長官代行に任命し、信頼を確認した。

グレネル氏は3カ月間の代行任務後にはバルカン半島特使を務めたが、この期間にバルカン半島地域内の不動産と武器関連事業に関与したという疑惑が提起されたりもした。このため一部ではグレネル氏登用のため上院の承認が負担になるという見方もあったが、今回の選挙で共和党が上院を掌握し、こうした負担は事実上消えた状態だ。

◆リチャード・グレネル(Richard Grenell)

1966年生まれのグレネル氏はミズーリ州エヴァンジェル大学を卒業し、ハーバード大で行政学修士学位を取得した。2001-08年のジョージ・W・ブッシュ大統領時代に国連米国代表部の報道官を務め、ジョン・ボルトン元国家安全保障補佐官を含む4人の米国大使と息を合わせるなど「最長寿米国代表部報道官」として記録された。その後は国際戦略コンサルティング会社「キャピタルメディアパートナーズ」を設立し、FOXニュースなどで政治や外交安保関連の論評を担当し、2012年の大統領選挙ではミット・ロムニー候補の報道官を務めた。トランプ政権1期目は駐独米国大使と国家情報長官代行、コソボ特使として活動しながら確実な「忠誠派」となり、トランプ氏の退任後はトランプ氏の再選に向けて外交・安保政策を主導した。グレネル氏は共和党内で最高位公職まで上がった同性愛者でもある。


「在韓米軍撤収」叫んだグレネル氏、トランプ政権の外交安保候補筆頭(1)

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