北朝鮮軍がロシアの戦線に配置されたと韓米両国が確認した中で、米国の国家安保専門家らはロシアが北朝鮮に戦略原子力潜水艦(SSBN)など核戦略と関連した核心技術を提供する可能性を提起した。
米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が29日に開催したセミナーでのことだ。彼らは「最も危険な可能性はロシアが弾道ミサイルと防空、核兵器に対する技術を北朝鮮に移転すること」と懸念する。
米中央情報局(CIA)で東アジア専門家として活動したデニス・ワイルダー元ホワイトハウス選任補佐官は「過去にソ連が約1000回、北朝鮮は6回の核爆発装置実験をした。こうした事実からみるとロシアが北朝鮮に提供できる情報の量は途轍もない」と話した。
彼はロシアが北朝鮮に渡せる技術として、戦術ミサイル、大陸間弾道ミサイル発射後の大気圏再進入、原子力潜水艦などを挙げた。その上で「北朝鮮のSSBNが西太平洋を航行すれば途轍もなく頭が痛いことになるだろう」と懸念する。
朝ロ軍事協力の背景には両国の利害関係がある。北朝鮮はロシアの軍事技術支援が切実で、自国民に追加の兵力動員令を出すのを避けたいロシアは北朝鮮の兵力が役に立つ。CSISの韓国専門家ビクター・チャ氏は「(金正恩は)大量破壊兵器計画と弾道ミサイルを近代化するための大陸間弾道ミサイル技術を(ロシアに)要求するだろう。北朝鮮の軍人はこれまで戦争をしたことがなく、今回の前線配置は実戦訓練をする機会でもある」と話した。
CSISのマーク・カンシアン上級顧問は北朝鮮のロシア派兵が韓米同盟に及ぼす影響について「韓国内の米軍の必要性を強化するもの。北朝鮮の脅威は消えないものであり、これに対し注意を傾けなければならない」と話した。
◇「北朝鮮、中ロ関係利用し支援狙う」
北朝鮮がロシアとの協力を通じて中国に対する依存度を低くし存在感を拡大しようとしているとの分析もある。ロシアと北朝鮮の軍事援助を明示した「包括的な戦略的パートナー関係条約」(朝ロ条約)第4条と関連しワイルダー氏は「中国は常に北朝鮮と一定の距離を維持してきた。1992年の韓中修交後に中国はこのように北朝鮮に明示的な安保保障をしたことはない」とした。
朝ロ間の経済交流も強化される様相だ。ビクター・チャ氏はCSISが衛星イメージを分析した結果、朝中貿易はコロナ禍前の水準に回復していないが、朝ロ貿易は前例のない水準に増えたと明らかにした。
これは中国の立場では喜ばしくないだろう。ワイルダー氏は「中国の習近平国家主席は難しい立場に置かれている。ロシアが北朝鮮に核技術を支援すれば東アジアで米国の同盟を強化する『アジア版NATO』の創設につながりかねないため」と分析した。
同日ニューヨークで開かれたコリア・ソサエティー主催の専門家対談でも同様の議論が続いた。韓半島(朝鮮半島)冷戦史研究の権威であるジョージタウン大学のキャサリン・ウエザースビー教授は朝ロ条約について「1990年代初めから北朝鮮が受けた莫大な被害を取り返すとても重要な条約」と評価した。
ウエザースビー教授は「1990年に韓国とソ連が修交してから北朝鮮経済が崩壊した。30年以上北朝鮮は中国に過度に依存してきたが、これは北朝鮮にも非常に不都合な状況」と指摘した。その上で北朝鮮が中ロ間の緊張関係を利用して「ロシアから必要なものを獲得できるだろう」と話した。
米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が29日に開催したセミナーでのことだ。彼らは「最も危険な可能性はロシアが弾道ミサイルと防空、核兵器に対する技術を北朝鮮に移転すること」と懸念する。
米中央情報局(CIA)で東アジア専門家として活動したデニス・ワイルダー元ホワイトハウス選任補佐官は「過去にソ連が約1000回、北朝鮮は6回の核爆発装置実験をした。こうした事実からみるとロシアが北朝鮮に提供できる情報の量は途轍もない」と話した。
彼はロシアが北朝鮮に渡せる技術として、戦術ミサイル、大陸間弾道ミサイル発射後の大気圏再進入、原子力潜水艦などを挙げた。その上で「北朝鮮のSSBNが西太平洋を航行すれば途轍もなく頭が痛いことになるだろう」と懸念する。
朝ロ軍事協力の背景には両国の利害関係がある。北朝鮮はロシアの軍事技術支援が切実で、自国民に追加の兵力動員令を出すのを避けたいロシアは北朝鮮の兵力が役に立つ。CSISの韓国専門家ビクター・チャ氏は「(金正恩は)大量破壊兵器計画と弾道ミサイルを近代化するための大陸間弾道ミサイル技術を(ロシアに)要求するだろう。北朝鮮の軍人はこれまで戦争をしたことがなく、今回の前線配置は実戦訓練をする機会でもある」と話した。
CSISのマーク・カンシアン上級顧問は北朝鮮のロシア派兵が韓米同盟に及ぼす影響について「韓国内の米軍の必要性を強化するもの。北朝鮮の脅威は消えないものであり、これに対し注意を傾けなければならない」と話した。
◇「北朝鮮、中ロ関係利用し支援狙う」
北朝鮮がロシアとの協力を通じて中国に対する依存度を低くし存在感を拡大しようとしているとの分析もある。ロシアと北朝鮮の軍事援助を明示した「包括的な戦略的パートナー関係条約」(朝ロ条約)第4条と関連しワイルダー氏は「中国は常に北朝鮮と一定の距離を維持してきた。1992年の韓中修交後に中国はこのように北朝鮮に明示的な安保保障をしたことはない」とした。
朝ロ間の経済交流も強化される様相だ。ビクター・チャ氏はCSISが衛星イメージを分析した結果、朝中貿易はコロナ禍前の水準に回復していないが、朝ロ貿易は前例のない水準に増えたと明らかにした。
これは中国の立場では喜ばしくないだろう。ワイルダー氏は「中国の習近平国家主席は難しい立場に置かれている。ロシアが北朝鮮に核技術を支援すれば東アジアで米国の同盟を強化する『アジア版NATO』の創設につながりかねないため」と分析した。
同日ニューヨークで開かれたコリア・ソサエティー主催の専門家対談でも同様の議論が続いた。韓半島(朝鮮半島)冷戦史研究の権威であるジョージタウン大学のキャサリン・ウエザースビー教授は朝ロ条約について「1990年代初めから北朝鮮が受けた莫大な被害を取り返すとても重要な条約」と評価した。
ウエザースビー教授は「1990年に韓国とソ連が修交してから北朝鮮経済が崩壊した。30年以上北朝鮮は中国に過度に依存してきたが、これは北朝鮮にも非常に不都合な状況」と指摘した。その上で北朝鮮が中ロ間の緊張関係を利用して「ロシアから必要なものを獲得できるだろう」と話した。
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