ロシア外務省が2日(現地時間)、「韓米同盟が核レベル(nuclear level)に格上げされた状況で朝鮮半島の非核化は不可能だ」と主張した。これに先立ち「北朝鮮の非核化は終結したイシュー」と主張するロシアに対し、韓国政府が「無責任だ」と遺憾を表すと、今度は韓米拡大抑止に責任を転嫁する詭弁を弄したという指摘が出ている。
◆「韓米同盟は核レベル」
ロシア外務省はこの日の声明で「韓米は長い間、米国の戦略的潜在力を北朝鮮を相手に共同で使用するためのパターンを築いた」とし、このように主張した。これに先立ち尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は1日の「国軍の日」に「昨年4月のワシントン宣言を基点に韓米同盟は名実共に核基盤同盟にアップグレードされた」と強調したが、こうした韓国政府の評価を巧妙に歪めて逆攻勢に出たということだ。
6月に用意された韓米の北朝鮮核攻撃対応ガイドライン(共同指針)は、米国の「核」資産に韓国の先端「通常兵器」戦力を統合する方式だ。こうした「核・通常兵器統合作戦」は国際社会の不拡散原則に背かない。ロシアの主張はあたかも韓米が核兵器を共有するように糊塗する余地があるという指摘が出る理由だ。
ロシア外務省は「韓米が日本と共同で『3カ国(韓米日)同盟』を強化し、これを北大西洋条約機構(NATO)のように運営するために努力している」とも主張した。韓米日「安保協力」を「軍事同盟」と呼ぶのは、韓国内の世論分裂まで狙って宣伝・扇動をするものとも考えられる。同時にこれはロシアがそれだけ韓米日の協力強化を警戒しているとも見ることができる。
◆「韓米日が『核ゲーム』開始」
ロシア外務省は「韓米日はロ朝が6月に『包括的な戦略的パートナー関係に関する条約』に署名する前から3カ国関係を強化して『核ゲーム』を始めた」とも主張した。そして「ロ朝の協力が誰かに脅威になるという指摘は無理がある」と反論した。
あたかも朝ロ密着は韓米日の協力強化への対応というような主張であり、北朝鮮との不法武器取引などの責任を韓米日に転嫁する態度として映る。「韓米日が核ゲームを始めた」というロシアの主張も矛盾しているという指摘だ。3カ国のうち核保有国は米国だけであり、韓国と日本は米国の核の傘で定例的・防御的連合訓練を実施しているにすぎないからだ。
◆韓国政府「拡大抑止は防御的措置」
この日のロシア外務省の声明に対し、韓国外交部は「韓半島(朝鮮半島)の緊張を招く主体は対話の提案を一切拒否して不法的に核ミサイル開発と挑発を続ける北であるのは自明」とし「韓米拡大抑止と韓米日安保協力は第3国を狙ったものでなく、北の核ミサイル脅威に対応するための防御的措置」と明らかにした。
続いて「北の完全な非核化は韓半島および全世界の平和と安定を達成するための必須条件であり、複数の国連安保理決議に基づく明白な国際法的義務」とし「ロシアも同意した国際社会の一致した目標」と強調した。
◆北の主張を後押し
この日のロシア外務省の声明については、北朝鮮の核保有を既成事実化する一方、韓半島の緊張激化の責任を韓米に転嫁しているという指摘が出ている。プーチン大統領が3月に「北朝鮮は自主的な核の傘を持っている」と述べて以降、ロシアは北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が追求する「事実上の核保有国」地位獲得を後押しするような動きを続けている。ロシアが国際社会で合法的に独占的核保有権を認められる安保理常任理事国(P5)の一員としての自国の地位を自ら脅かす自己矛盾的な形態を見せているという批判が提起される。
これに先立ちロシアのラブロフ外相も先月26日(現地時間)、外務省ウェブサイトに公開された質疑応答で「北朝鮮に適用される『非核化』という用語自体がすべて意味を失った」とし「我々にとってこれは終結した問題(closed issue)」と主張した。これに対し韓国外交部は4日後の30日、ロシアに向けて「国連安保理常任理事国であり核拡散防止条約(NPT)体制創設主導国の一員として責任と義務を自ら破った極めて無責任な発言」とし「強い遺憾」を表した。
◆韓国の反論にも「詭弁」継続
ロシアが「北朝鮮非核化否定論」に合わせているという懸念も出ている。ロシアがウクライナ戦争にすべての国力を注ぐ状況で、米国を攻撃するための素材の一つとして韓半島問題を悪用しているという分析もある。
高麗大の南成旭(ナム・ソンウク)統一外交学部教授は「ウクライナ戦争において米国と欧州を相手に『核カード』をちらつかせるロシアが、別の一方では北の核保有国を既成事実化し、戦争に必要な砲弾などを受けている」とし「戦争遂行に必須の朝ロ協力の名分を用意するため韓米日協力を問題にする側面もある」と述べた。
◆「韓米同盟は核レベル」
ロシア外務省はこの日の声明で「韓米は長い間、米国の戦略的潜在力を北朝鮮を相手に共同で使用するためのパターンを築いた」とし、このように主張した。これに先立ち尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は1日の「国軍の日」に「昨年4月のワシントン宣言を基点に韓米同盟は名実共に核基盤同盟にアップグレードされた」と強調したが、こうした韓国政府の評価を巧妙に歪めて逆攻勢に出たということだ。
6月に用意された韓米の北朝鮮核攻撃対応ガイドライン(共同指針)は、米国の「核」資産に韓国の先端「通常兵器」戦力を統合する方式だ。こうした「核・通常兵器統合作戦」は国際社会の不拡散原則に背かない。ロシアの主張はあたかも韓米が核兵器を共有するように糊塗する余地があるという指摘が出る理由だ。
ロシア外務省は「韓米が日本と共同で『3カ国(韓米日)同盟』を強化し、これを北大西洋条約機構(NATO)のように運営するために努力している」とも主張した。韓米日「安保協力」を「軍事同盟」と呼ぶのは、韓国内の世論分裂まで狙って宣伝・扇動をするものとも考えられる。同時にこれはロシアがそれだけ韓米日の協力強化を警戒しているとも見ることができる。
◆「韓米日が『核ゲーム』開始」
ロシア外務省は「韓米日はロ朝が6月に『包括的な戦略的パートナー関係に関する条約』に署名する前から3カ国関係を強化して『核ゲーム』を始めた」とも主張した。そして「ロ朝の協力が誰かに脅威になるという指摘は無理がある」と反論した。
あたかも朝ロ密着は韓米日の協力強化への対応というような主張であり、北朝鮮との不法武器取引などの責任を韓米日に転嫁する態度として映る。「韓米日が核ゲームを始めた」というロシアの主張も矛盾しているという指摘だ。3カ国のうち核保有国は米国だけであり、韓国と日本は米国の核の傘で定例的・防御的連合訓練を実施しているにすぎないからだ。
◆韓国政府「拡大抑止は防御的措置」
この日のロシア外務省の声明に対し、韓国外交部は「韓半島(朝鮮半島)の緊張を招く主体は対話の提案を一切拒否して不法的に核ミサイル開発と挑発を続ける北であるのは自明」とし「韓米拡大抑止と韓米日安保協力は第3国を狙ったものでなく、北の核ミサイル脅威に対応するための防御的措置」と明らかにした。
続いて「北の完全な非核化は韓半島および全世界の平和と安定を達成するための必須条件であり、複数の国連安保理決議に基づく明白な国際法的義務」とし「ロシアも同意した国際社会の一致した目標」と強調した。
◆北の主張を後押し
この日のロシア外務省の声明については、北朝鮮の核保有を既成事実化する一方、韓半島の緊張激化の責任を韓米に転嫁しているという指摘が出ている。プーチン大統領が3月に「北朝鮮は自主的な核の傘を持っている」と述べて以降、ロシアは北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が追求する「事実上の核保有国」地位獲得を後押しするような動きを続けている。ロシアが国際社会で合法的に独占的核保有権を認められる安保理常任理事国(P5)の一員としての自国の地位を自ら脅かす自己矛盾的な形態を見せているという批判が提起される。
これに先立ちロシアのラブロフ外相も先月26日(現地時間)、外務省ウェブサイトに公開された質疑応答で「北朝鮮に適用される『非核化』という用語自体がすべて意味を失った」とし「我々にとってこれは終結した問題(closed issue)」と主張した。これに対し韓国外交部は4日後の30日、ロシアに向けて「国連安保理常任理事国であり核拡散防止条約(NPT)体制創設主導国の一員として責任と義務を自ら破った極めて無責任な発言」とし「強い遺憾」を表した。
◆韓国の反論にも「詭弁」継続
ロシアが「北朝鮮非核化否定論」に合わせているという懸念も出ている。ロシアがウクライナ戦争にすべての国力を注ぐ状況で、米国を攻撃するための素材の一つとして韓半島問題を悪用しているという分析もある。
高麗大の南成旭(ナム・ソンウク)統一外交学部教授は「ウクライナ戦争において米国と欧州を相手に『核カード』をちらつかせるロシアが、別の一方では北の核保有国を既成事実化し、戦争に必要な砲弾などを受けている」とし「戦争遂行に必須の朝ロ協力の名分を用意するため韓米日協力を問題にする側面もある」と述べた。
この記事を読んで…