韓国政府は、キム・グクギ宣教師が北朝鮮に抑留されてから１０年を迎え、即時釈放を求めた。

統一部の具炳杉（ク・ビョンサム）報道官は３０日に発表した声明で、「キム・グクギ宣教師の夫人、キム・ヒスン氏は７０歳を過ぎた夫が無事に生きて帰ってくることを願う思いで手紙を書き、毎日のように切実な祈りを続けている」とし、「北朝鮮に即刻、無条件の釈放を求める」と述べた。

具報道官は「北朝鮮はこの問題が時間の経過によって有耶無耶になるだろうという誤った判断を止め、韓国国民の生命・安全に対する正当な要求と国際社会の警告を厳重に認識しなければならない」と述べた。


続けて「政府はキム・グクギ宣教師を含め、北朝鮮に抑留された６人の韓国国民に対する生死確認および即刻送還を何度も要求したが、北朝鮮は最小限の情報さえ提供していない」と指摘した。

また、「政府は自国民の保護を最優先に抑留者の生死確認、家族との意思疎通、即刻送還に対する私たちの意志を北朝鮮に明確に伝え、早急な問題解決のために努力する」と強調した。

キム・グクギ宣教師は２００３年頃から中国丹東地域で宣教活動を行い、脱北民のための憩いの場を運営した。北朝鮮住民のための人道主義支援活動などをしていた時、２０１４年１０月に北朝鮮によって違法に逮捕され、無期労働教化刑（無期懲役）を宣告された。

キム・グクギ宣教師以外にも現在、北朝鮮にはキム・ジョンウク宣教師、チェ・チュンギル宣教師を含む韓国国民６人が本人の意思に反して北朝鮮に長期間、不法抑留・拘禁されている。北朝鮮は、彼らの生死さえ返答していない。