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【コラム】米大統領選を控えた機先制圧? 恨み政治?…金正恩の危険な動き(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆次は7回目の核実験?

韓国政府は米大統領選挙の前後に北朝鮮が7回目の核実験を実施する可能性を提起している。申源湜(シン・ウォンシク)国家安保室長は23日、「北は技術的問題の解決のために数回の核実験が必要だ」とし「米大統領選挙期間に核の脅威を浮き彫りにして関心を引こうとするだろう」と明らかにした。趙賢東(チョ・ヒョンドン)駐米大使も24日(現地時間)、「米政権交代期に北の重大挑発の可能性は常にあった」と懸念を表した。

実際、北朝鮮は2008年の米大統領選挙の直前に短距離ミサイル2発を、オバマ政権発足直後の2009年4月には大陸間弾道ミサイル(ICBM)に転用可能な光明星2号を打ち上げた。オバマ大統領が再選に成功した2012年12月もICBMカードを取り出した。またトランプ氏が当選した2016年の選挙を控えては5回目の核実験(9月9日)に続いてムスダン・北極星2型・火星12型など中長距離ミサイルを相次いで発射し、緊張を高めた。前回の米大統領選挙の2020年、北朝鮮は新型コロナのため国境を封鎖して一息つきながらも、金正恩(キム・ジョンウン)時代に入って開発した陸・海・空軍新型武器が入った『国家防衛力の強化のために』という画報集を出した。現在、北朝鮮の特異な軍事的動きは捕捉されていないという。7回目の核実験を懸念する政府当局者も核実験や軍事行動が迫った兆候はないと明らかにした。北朝鮮は来年初めまで綱渡りをしながら挑発カードに触れるものとみられる。


◆尋常でない金正恩委員長の動き

目を引くのは韓国を念頭に置いたような金委員長の最近の動きだ。金委員長は8日に呉振宇(オ・ジンウ)砲兵総合軍官学校を、11日には特殊作戦武力訓練基地を訪れた。特殊作戦武力訓練基地では韓国軍のミサイル司令部を撮影した衛星映像を見せながら討論する講義室の状況も見せた。12日には韓国全域を射程距離に置いた600ミリ放射砲の試験発射を参観し、日時を隠しながらHEU工場を訪問した事実を13日に公開した。18日には4.6トンの大型弾頭を装着して方向さえ変えれば平沢(ピョンテク)米軍基地を打撃できる弾道ミサイル発射を見守った後、狙撃用小銃を持って射撃する時間も持った。

北朝鮮は緻密な計算の中、金委員長の活動を公開する。それを考慮すると、金委員長の最近の動きは砲兵で前方攻撃、放射砲で韓国全域打撃、特殊部隊の首都圏およびミサイル司令部浸透、核で平沢米軍基地精密打撃、要人暗殺など戦争シナリオの縮約版だ。

北朝鮮は来月7日に最高人民会議を開いて憲法を修正する予定だ。昨年末に金委員長が南北関係を「交戦中の敵対的関係」と規定した後、憲法に領土条項を入れるよう指示したが、その後続措置だ。北朝鮮が憲法で南北を二つの国家と規定し、西海(ソヘ、黄海)境界を今よりはるかに南側と主張する場合、軍事衝突の可能性は高まるしかない。金委員長のブレーキのない疾走と恨み政治はここで止まらなければいけない。

チョン・ヨンス/統一文化研究所長/論説委員


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