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社長が大学訪ね、生産工程見せる…韓国半導体「人材血戦」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

忠清北道清州のSKハイニックス清州キャンパス。キム・ソンテ

サムスン電子とSKハイニックスなど半導体企業の人材確保競争が熱くなっている。世界的な人工知能(AI)ブームで人材確保が企業の生き残りと直結し、修士・博士対象の採用説明会に社長が登場するかと思えば生産工場に人材を招いて主要工程を公開するなど人材獲得作戦が激しい。

SKハイニックスは先月20日から今月10日までソウル大学、浦項(ポハン)工科大学、韓国科学技術院(KAIST)、延世(ヨンセ)大学、高麗(コリョ)大学の5校を回って修士・博士対象の採用説明会「テックデー2024」を開いている。主要役員が学校を訪ねて未来人材に直接会社のビジョンと最新技術動向を紹介し、彼らとの疎通接点を増やすのが目的だ。

◇社長が乗り出して人材探す


今年は社長が直接大学を訪ねるなど核心経営陣が総出動する。キム・ジュソンAIインフラ担当社長は10日午後5時から1時間にわたり高麗大学で世界1位のAIメモリー企業としてSKハイニックスのビジョンと人材像に対する内容を主題に講演する。このほかキム・ジョンファン副社長(DRAM開発担当)、車宣竜(チャ・ソンヨン)副社長(未来技術研究員担当)、チェ・ウジン副社長(P&T担当)、宋昌録(ソン・チャンロク)副社長(CIS開発担当)も順番に学校を訪ねて講演者として出席し、SKハイニックスの技術懸案と研究分野、企業風土、組織・職務に対する講演をする。SKハイニックスは今回の行事を非公開で、少数を対象に進める。事前申請を受け学校と学科だけでなく指導教授と細部研究分野などを把握して選ばれた人材にだけ詳細な場所を別途案内した。

SKハイニックス関係者は「人材確保がそれだけ重要という傍証。今回の行事に参加した技術役員の規模も以前より多い」と伝えた。前例のない半導体需要増加で世界的企業が積極的投資に出て、生産能力は急速に拡大しているが労働力難は激しくなっている。今年初めに韓国半導体産業協会は2022年に1783人水準だった半導体人材不足規模が2031年には5万6000人に拡大すると予想した。

SKハイニックスのクァク・ノジョン代表理事(社長)は昨年10月のKAISTでの講演で「超技術を成し遂げるのは優秀な人材。SKハイニックスを世界的人材が集まるホット プレースにしていくだろう」としながら人材欲を示した。この会社は7月に米シリコンバレーの中心地であるカリフォルニア州サンノゼに現業従事者などを招いてグローバルフォーラムも開いた。

SKハイニックスは竜仁(ヨンイン)に大規模ファブ(工場)を作り、米インディアナ州にパッケージング施設を構築するなど生産拠点を拡大しており、内外で人材確保が緊急な課題だ。業界によると竜仁の4カ所のファブ運営・支援に合計1万5000人水準の人材が必要なものと推定される。SKハイニックスは4月に続き7月にも新卒と経験者を3桁規模で採用し、随時採用も進行中だ。

◇インフラ公開し訪ねる学校増やす

サムスン電子半導体(DS)部門も4日から新入公開採用を始める。DS部門はメモリー、システムLSI、ファウンドリー事業部など職務別の採用募集公告を出す計画だ。先月には修士・博士対象の採用説明会テック&キャリア(T&C)フォーラムをソウル大学、延世大学、KAIST、成均館(ソンギュングァン)大学、浦項工科大学、高麗大学の6大学で開いた。各学校で300~500人が参加した。

サムスン電機はT&Cフォーラムを2月に水原(スウォン)事業所で開いたのに続き5月には釜山(プサン)事業所でも実施した。招いた修士・博士40人ほどに生産ラインを電撃公開した。パッケージソリューション事業部のキム・ウンス部長(副社長)だけでなく、事業・開発担当者が出て説明し疎通する場を持った。サムスン電機関係者は「装備や施設水準を直接見せ、先輩たちと交流する機会を作るため事業部長がホストとなり行事を行った」と話した。半導体薫風に乗って積層セラミックコンデンサー(MLCC)と半導体基板事業に能力を集中しているサムスン電機にも優秀人材確保が切実な状況だ。

米国も半導体人材競争が激しいのは同じだ。政府の全面的な支援と半導体企業の記録的な投資で半導体ブームの中心にあるだけに米国は世界の人材を吸い込んでいる。サムスン電子やSKハイニックスの人材競争の相手が米国の半導体設計・製造企業という意味だ。コンサルティング会社マッキンゼーは先月初めの報告書で、今年から2029年まで世界の半導体部門に必要な人材が14万6000人ほど不足すると予想した。マッキンゼーは「採用を増やそうとする企業の努力にも供給は依然として不足している。人材不足は産業の目標を危険に追いやり、労働費用を引き上げ、記念碑的な投資に対する収益を遅延、減少させかねない」と懸念する。



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