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【コラム】思春期を迎えている大韓民国(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
映画『インサイド・ヘッド2』を見た。子育てをしていると必ず知ることになる歌やキャラクター、ゲーム、映画などがある。あるものは「これも一時的なこと」と思って我慢しながら一緒に楽しむ努力をする一方、あるものは子どもも不思議がるほど没頭してしまい「おかげで楽しめた」と思う時もある。娘2人を育てた筆者の立場で『アナと雪の女王』『インサイド・ヘッド』は必須コースであり、一緒に後続編を待つほどよかった。

『インサイド・ヘッド』は人の感情にキャラクターを付与し、主人公ライリーの内面の話を感情のキャラクターで展開していく映画だ。発達心理学的な考証がうまくできている感じがあり、何よりも繊細なユーモアが魅力的だ。『インサイド・ヘッド2』はライリーが思春期に入って前作の感情に新しい感情が加わり、内的な葛藤をたどる話だ。明るくてりりしく温かい「良い人」ライリーが成就に対する熱望と不安に包まれながら戸惑う姿は深く共感でき、前作ほどの驚きはなかったものの後続編がまた出れば見るだろうと思った。そしてふと、私たちの社会もいま思春期を迎えているのかもしれないという考えになった。

大韓民国の長期間の高度成長は世界的に有名な話だ。その結果、世界10位の経済大国となり、2023年基準では14位だ。国連加盟国が193、国際オリンピック委員会加盟国が206だが、その多くの国のうち10%内に入る国とは誇りを感じる。経済規模だけが大きくなったのではなく、国民所得水準も目を引く。1人あたりの国民総所得は2023年に4400万ウォン(約488万円)を超えた。1960年は1万ウォン余、1970年は8万8000ウォン、1980年は103万ウォン、1990年は467万ウォン、2000年は1377万ウォン、2010年は2673万ウォンであり、物価上昇を勘案しても驚くほどの数値の変化だ。


成長自体に没頭する時期には多くのことが埋もれた。生活環境が明確に良くなる間は集団的に落後恐怖があるかのように物質的な豊かさにまい進した。しかし傾向的にみると、経済成長率は1973年に14.9%でピークとなって以降すでに下降していた。

ただ、1980年代にも年平均成長率が10%を超え、成長を実感できた。1987年に民主化を成就し、1988年にソウルオリンピック(五輪)を開催した後、1990年代には年平均成長率は6%台に急激に落ちた。膨らんだ規模にシステムが追いつかず1997年に通貨危機を迎えた。


【コラム】思春期を迎えている大韓民国(2)

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