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韓国軍「第46師団人民軍、脱北を図って強制連行」 拡声器で北朝鮮の機密を放送

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

前方で拡声器を移動および設置する韓国の軍人 [写真 合同参謀本部]

韓国軍当局が21日、対北朝鮮拡声器放送で、前方部隊から脱出しようとしていた人民軍を北朝鮮当局が逮捕した事実を公開した。また人民軍第3師団をはじめ最前方5カ所で地雷爆発事故が発生した部隊も特定した。単なる放送の再開にとどまらず、情報が統制される北朝鮮軍を対象に前方の活動を一つ一つ公開し、本格的な心理戦をしたのだ。

こうした内容はこの日午後9時、国防部直属部隊の国軍心理戦団が運営する「自由の声」放送で北側地域に送出された。放送は午後9時に悲壮な音楽と共に「人民軍に警告する」という女性の断固とした声で始まった。続いて「7月18日20時ごろ、東部戦線人民軍第46師団前方非武装地帯の中で、奴隷のような生活から脱出を図ろうとした北の人員1人が捕縛されて強制連行されるのを、我々はみんな見守った」と明らかにした。

北朝鮮当局の過酷な前方人員動員に北朝鮮軍と推定される人員が脱北を図ったとみられるが、これは公開されていない内容だ。放送が言及した第46師団は北朝鮮側の江原道金化郡栗沙里(カンウォンド・キムファグン・ユルサリ)にあると知られていて、東部前線に該当する。対北朝鮮拡声器放送にこうした内容を含めたのは、北朝鮮軍の特性上、内部情報を統制するという特殊性を勘案し、最大限に具体的な事実関係を伝え、北朝鮮軍内部に動揺を起こす狙いがあるとみられる。


自由の声は国軍の立場と変わらない。これに先立ち韓国軍の合同参謀本部はこの日午後1時から西部・中部・東部前線全域で対北朝鮮拡声器を動員し、自由の声の放送などを全面実施すると明らかにした。合同参謀本部の関係者は「固定型24個、移動型16個など最大40個の拡声器が全面稼働されるということ」と説明した。

放送は特に「君たちの余計な行動により最近、人民軍第3師団、15師団、5師団、25師団、2師団などでは地雷爆発で多数の人員が死亡する不祥事が発生している」という事実を伝えた。これは合同参謀本部が国内メディアに明らかにした地雷爆発事故に関連して具体的に該当部隊を正確に特定したものだ。軍当局はこうした内容までは確認したことがない。前方部隊に勤務する北朝鮮の軍人を対象にした本格的な心理戦と見ることができる理由だ。

合同参謀本部によると、北朝鮮軍は最近、北方限界線一帯に対戦車防壁を建設し、軍事境界線(MDL)一帯で不毛化作業を進めながら地雷を埋設している。この過程で十分な保護装具なく多数の人員を投入して速度を出そうとしたが、地雷が爆発して多数の北朝鮮兵士が死亡または腕・脚を失うなど深刻な事故が発生したと、軍は把握している。女性軍も投入されているという。北朝鮮兵士の間で民心が悪化しているが、北朝鮮当局はこれを隠しているとみている。放送が第46師団での脱北の動きを説明しながら「奴隷のような生活」と説明した理由もそのためだ。

また放送は「君たちは数回の警告にもかかわらず、類例のない豪雨のため南北で多くの被害が発生している状況でも、依然としてゴミを入れた風船を飛ばし、言葉では説明できない低級かつ稚拙な行為をしている」とし「またMDL一帯で大規模な兵力を投入しながら危険極まりない行動を続けている」と批判した。「これは停戦協定違反であり、大韓民国を対象にした甚大な挑発的行為」としながらだ。

在キューバ北朝鮮大使館のイ・イルギュ参事官など高官級の脱北を知らせる内容も含まれた。「最近、北の政権の非正常的で非倫理的な行為に恥と幻滅を感じて多数の外交官が北を脱出している」とし「海外で、そして前線地域で北の住民と人民軍が奴隷のような生活を送りながら毎日苦痛を受けている」という内容だった。

放送は「君たちの稚拙で低級な行動、非常識で非正常、非倫理的な蛮行が繰り返されるほど国際社会で嘲弄と非難ばかりが増え、凄惨で劣悪な北の人民の生活実態が天下に赤裸々に知られるだけ」とし「人民軍はむだなゴミ風船や軍事境界線一帯での余計な行動に尊い命をかけてはいけない」と伝えて終えた。



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