「1時間当たり100ミリの降水は漢拏山(ハルラサン)や智異山(チリサン)のような山岳地形で見られる現象でした。ところが最近では平地である都心にもそのような雨が降っています。それだけ(集中豪雨が)深刻化しているということです」
梅雨研究者のソウル大地球環境科学部のソン・ソクウ教授は最近降っている記録的な大雨に対して「異例の状況」としながらこのように話した。1時間に100ミリを越える極限豪雨が降り注ぐほど梅雨の雨足が前例なく強いということだ。極限豪雨が「ニューノーマル(New Normal・新しい標準)」になったという言葉が出ているのはこのためだ。
◇1カ月間に極限豪雨が45回観測…1時間100ミリ以上も8回
韓国気象庁によると、梅雨が始まった先月19日から今月18日までの1カ月間、1時間の降水量が100ミリを超えた事例は合計8回だった。すべて最近10日以内に発生し、京畿(キョンギ)や忠南(チュンナム)、全羅(チョルラ)など西側地域に集中した。1時間当たり100ミリは降り注ぐ雨で道路の車両が浮き始め、多くの施設や建物の下の部分が水に浸る水準だ。
極限豪雨基準である1時間当たり72ミリ以上の雨に範囲を広げれば合計45回も発生した。韓国気象庁は1時間の累積降水量が72ミリに達する極限豪雨が観測されれば該当地域に豪雨緊急災難メッセージ(CBS)を発出している。
最近3日間、梅雨の雨が集中した京畿道の場合、坡州市(パジュシ)に17日午前6時から1時間で101ミリの雨が降ったことに続き、18日午前には平沢市玄徳面(ピョンテクシ・ヒョンドクミョン)に1時間当たり89ミリの水爆弾が降り注いだ。このように備える時間もなく一瞬の間に降る大雨で道路は水に浸り、浸水被害も続出した。
10日には全北群山市於青島(チョンブク・クンサンシ・オチョンド)に1時間で146ミリが降り注いだ。忠南舒川(ソチョン)と扶余(プヨ)でも1時間当たり100ミリを超える大雨で大きな被害が出た。100~200年に1回あるかどうかの猛烈な雨が数日間隔で全国各地で降り注いだのだ。匿名を求めた気象専門家は「1時間当たり100ミリは世界のどのような都市も備えることができない不可抗力水準の雨」と述べた。
◇中国から水蒸気が爆発的に流入…旋風・落雷まで同伴
今回の梅雨期に雨足がとりわけ激しくなった理由の一つは、南西風に乗って中国内陸にあった水蒸気が韓国に爆発的に流入しているためだ。雨雲の燃料になる水蒸気が西海(ソヘ、黄海)を経て韓半島(朝鮮半島)に流入してから、狭い地域に集中的に降る局地性大雨につながったため予測も容易ではない状況だ。
ここに今年の夏は大気の不安定により旋風や落雷まで伴う場合が多く、複合災害が発生する危険も大きい。16日にも光州(クァンジュ)・全南(チョンナム)地域では梅雨の雨とともに4500回の雷が観測されて停電被害が発生した。ケイウェザー予報センター長のパン・ギソン氏は「南側の高温多湿な空気と北側の乾燥した空気が強くぶつかって巨大な積乱雲が形成されて雷雨が連続して発生している」としながら「台風級の強風まで吹く可能性があり、注意しなければならない」と話した。
◇増加する韓半島の集中豪雨…首都圏に集中
長期的にも夏の集中豪雨の頻度は増加する傾向にある。ソン教授ら共同研究チームが1960年代以降の東アジアの集中豪雨(1日100ミリ以上)の頻度を分析した結果、韓半島と中国内陸、西日本地域で増加傾向が非常に顕著に現れた。どの地域も梅雨の影響を最も強く受ける場所で、梅雨の雨ががそれだけ強まっているという意味だ。韓国国内では首都圏や南部地方、済州島(チェジュド)を中心に大雨が集中した。
ソン教授は「首都圏が他の地域よりも集中豪雨が繰り返し発生するのは海がすぐ近くにあるから」としながら「京畿湾の海域が夏に温かくなるため雲が西海上に発達して入ってくるとき、京畿湾でもう一度大きくなり多くの雨を降らせることになる」と説明した。
特に、梅雨期末に近づくほど停滞前線が主に中部地方に留まる場合が多く、首都圏に相対的に強い雨が集中する。さらに最近では梅雨パターンが変則的となり、梅雨期以降も水爆弾水準の激しい雨が降る場合もある。2022年にも8月8日に1時間当たり141ミリに達する観測歴史上最も強力な都心大雨が発生し、ソウル江南(カンナム)一帯が海と化した。ソン教授は「すべての可能性に考慮して夏の災難気象に備えなければならない」と強調した。
梅雨研究者のソウル大地球環境科学部のソン・ソクウ教授は最近降っている記録的な大雨に対して「異例の状況」としながらこのように話した。1時間に100ミリを越える極限豪雨が降り注ぐほど梅雨の雨足が前例なく強いということだ。極限豪雨が「ニューノーマル(New Normal・新しい標準)」になったという言葉が出ているのはこのためだ。
◇1カ月間に極限豪雨が45回観測…1時間100ミリ以上も8回
韓国気象庁によると、梅雨が始まった先月19日から今月18日までの1カ月間、1時間の降水量が100ミリを超えた事例は合計8回だった。すべて最近10日以内に発生し、京畿(キョンギ)や忠南(チュンナム)、全羅(チョルラ)など西側地域に集中した。1時間当たり100ミリは降り注ぐ雨で道路の車両が浮き始め、多くの施設や建物の下の部分が水に浸る水準だ。
極限豪雨基準である1時間当たり72ミリ以上の雨に範囲を広げれば合計45回も発生した。韓国気象庁は1時間の累積降水量が72ミリに達する極限豪雨が観測されれば該当地域に豪雨緊急災難メッセージ(CBS)を発出している。
最近3日間、梅雨の雨が集中した京畿道の場合、坡州市(パジュシ)に17日午前6時から1時間で101ミリの雨が降ったことに続き、18日午前には平沢市玄徳面(ピョンテクシ・ヒョンドクミョン)に1時間当たり89ミリの水爆弾が降り注いだ。このように備える時間もなく一瞬の間に降る大雨で道路は水に浸り、浸水被害も続出した。
10日には全北群山市於青島(チョンブク・クンサンシ・オチョンド)に1時間で146ミリが降り注いだ。忠南舒川(ソチョン)と扶余(プヨ)でも1時間当たり100ミリを超える大雨で大きな被害が出た。100~200年に1回あるかどうかの猛烈な雨が数日間隔で全国各地で降り注いだのだ。匿名を求めた気象専門家は「1時間当たり100ミリは世界のどのような都市も備えることができない不可抗力水準の雨」と述べた。
◇中国から水蒸気が爆発的に流入…旋風・落雷まで同伴
今回の梅雨期に雨足がとりわけ激しくなった理由の一つは、南西風に乗って中国内陸にあった水蒸気が韓国に爆発的に流入しているためだ。雨雲の燃料になる水蒸気が西海(ソヘ、黄海)を経て韓半島(朝鮮半島)に流入してから、狭い地域に集中的に降る局地性大雨につながったため予測も容易ではない状況だ。
ここに今年の夏は大気の不安定により旋風や落雷まで伴う場合が多く、複合災害が発生する危険も大きい。16日にも光州(クァンジュ)・全南(チョンナム)地域では梅雨の雨とともに4500回の雷が観測されて停電被害が発生した。ケイウェザー予報センター長のパン・ギソン氏は「南側の高温多湿な空気と北側の乾燥した空気が強くぶつかって巨大な積乱雲が形成されて雷雨が連続して発生している」としながら「台風級の強風まで吹く可能性があり、注意しなければならない」と話した。
◇増加する韓半島の集中豪雨…首都圏に集中
長期的にも夏の集中豪雨の頻度は増加する傾向にある。ソン教授ら共同研究チームが1960年代以降の東アジアの集中豪雨(1日100ミリ以上)の頻度を分析した結果、韓半島と中国内陸、西日本地域で増加傾向が非常に顕著に現れた。どの地域も梅雨の影響を最も強く受ける場所で、梅雨の雨ががそれだけ強まっているという意味だ。韓国国内では首都圏や南部地方、済州島(チェジュド)を中心に大雨が集中した。
ソン教授は「首都圏が他の地域よりも集中豪雨が繰り返し発生するのは海がすぐ近くにあるから」としながら「京畿湾の海域が夏に温かくなるため雲が西海上に発達して入ってくるとき、京畿湾でもう一度大きくなり多くの雨を降らせることになる」と説明した。
特に、梅雨期末に近づくほど停滞前線が主に中部地方に留まる場合が多く、首都圏に相対的に強い雨が集中する。さらに最近では梅雨パターンが変則的となり、梅雨期以降も水爆弾水準の激しい雨が降る場合もある。2022年にも8月8日に1時間当たり141ミリに達する観測歴史上最も強力な都心大雨が発生し、ソウル江南(カンナム)一帯が海と化した。ソン教授は「すべての可能性に考慮して夏の災難気象に備えなければならない」と強調した。
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