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「中国のスパイ」疑惑のフィリピン女性市長、中国人だった…「指紋一致」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

中国の国旗

南シナ海領有権問題で中国と対立するフィリピンで、「中国のスパイ」と疑われてきた女性市長が中国人であることがわかり議論が拡大している。現地捜査当局の調査の結果、女性市長の指紋は2003年にフィリピンに入国した中国人女性と指一致したことが明らかになった。



インクワイアラーなどなど現地メディアが28日に伝えたところによると、リサ・オンティベロス上院議員が前日に声明を出し、フィリピン北部ルソン島タルラック州バンバン市のアリス・グォ市長の指紋が中国人女性グォ・ファピンの指紋と一致するものとフィリピン国家捜査局(NBI)が確認したと報道した。


オンティベロス議員によると、グォ・ファピンは13歳の時である2003年1月に中国人のパスポートを所持して特別投資居住ビザでフィリピンに入国した。NBIが指紋など生体情報対照調査を進めた結果、グォ市長とグォ・ファピンという中国人女性の指紋が一致したことが明らかになった。

シャーウィン・ガチャリアン上院議員もフィリピン投資委員会と移民局から入手したグォ・ファピン名義の特別投資居住ビザ写本と中国パスポート写本を根拠に、グォ市長が中国人グォ・ファピンという疑惑を提起した。

ガチャリアン議員が提示したビザにはグォ市長と同一人物と推定される写真があり、パスポートにはグォ・ファピンが1990年8月31日に中国福建省で生まれたと書かれている。

オンティベロス議員はグォ・ファピンが「アリス・グォ」という名前をフィリピン人から盗用したとみられると話した。

続けて「彼女がフィリピン人に偽装したことはバンバン市の有権者と政府機関、すべてのフィリピン人に対する侮辱」と批判した。

その上で、「グォ・ファピンは中国人であり、フィリピン市民の身分を不正に得て市長職に出馬、力があり影響力のあるフィリピン人の信頼と友情を得た」と指摘した。

農村の小都市であるバンバン市のグォ市長は3月に市長室のすぐ後にある中国系オンライン賭博場に対する当局の取り締まりを契機に注目された。取り締まりの結果、異性に接近してお金をだまし取る「ロマンス詐欺」のような詐欺犯罪が起きる巣窟であることが明らかになった。

当局はここで中国人202人と他の国籍の外国人73人を含め監禁された約700人を救出した。

調査の結果、グォ市長は問題の施設がある約7万9000平方メートルの敷地の半分とヘリコプター1機を所有していることが明らかになった。その後グォ市長の出身背景と経歴がしっかりと確認されていないことから、「中国のために働くスパイではないのか」という疑惑が提起された。

先週フィリピン大統領直属の組織犯罪対策委員会(PAOCC)はグォ市長とこの施設の設立者など14人を密入国斡旋・人身売買関連容疑で起訴した。

PAOCCの公訴状はグォ市長がグォ・ファピンと言及している。

フィリピン域外ゲーム事業者(POGO)と呼ばれる中国系オンライン賭博場は賭博が禁止された中国本土の顧客を狙った中国人の投資で2016年ごろからフィリピンで爆発的に増えた。

だが今年当局の取り締まりの結果、これら業者で密入国斡旋、人身売買、ボイスフィッシングなどの詐欺や売買春のような各種犯罪が起きていることが確認された。

また、取り締まりの過程で中国人民解放軍の軍服、勲章、階級章と銃なども見つかっており、これら業者が中国と関連しているという疑惑が一層拡散している。



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