ファウンドリー(半導体委託生産)の絶対強者であるTSMCの独走体制だった先端工程競争に微妙な気流変化が感知されている。米国のファブレス(設計専門)大手のAMDがTSMCの顧客で初めて自社の主力チップ生産パートナーをサムスン電子に変える可能性に言及してだ。サムスン電子とTSMCは昨年テスト性格が強かった3ナノメートル(ナノは10億分の1)第1世代工程を超え今年主力となる第2世代工程で受注戦争に突入した。
◇AMD「3ナノGAA」言及に業界ひっくり返った
AMDのリサ・スー最高経営責任者(CEO)は21日、ベルギーのアントウェルペンで開かれたIMEC技術フォーラム(ITF)で自社チップの電力効率と性能を高める核心技術として「3ナノゲートオールアラウンド(GAA)工法」に言及した。GAAはこれまで半導体業界で使われたフィンフェット方式より性能は高め電力効率は改善した高難度製造新技術だ。
現在3ナノ工程にGAAを使うのは世界でサムスン電子だけだ。TSMCと米インテルは次の段階である2ナノ工程からGAAを適用する。こうした話が伝えられ半導体業界の一部では「AMDが次世代中央処理装置(CPU)生産にサムスンのファウンドリーを使う可能性が大きい」という分析が出ている。AMDは世界のCPUとグラフィック処理装置(GPU)市場でそれぞれインテルとエヌビディアに次ぐ2位だ。最近ではエヌビディアが掌握しているAIチップ市場にも進出し事業領域を広げている。
AMDが実際に生産量の一部をサムスンに回すならばファウンドリー市場への影響は少なくないかもしれない。アップル、エヌビディア、AMD、クアルコムなど主要ビッグテック企業の5ナノ以下工程の物量を独占したTSMC体制に亀裂ができるという意味でだ。AMDはTSMCの上位顧客10社のひとつだ。
◇飽和状態のTSMC…待ちくたびれた企業
サムスンとAMDの同盟説は業界で提起され続けてきた。AMDはすでに自社AIチップにサムスンのHBM(広帯域メモリー)を使っており、両社の協力の可能性も大きい方だ。半導体業界関係者は「現在アップルがTSMCの3ナノラインを事実上独占しその他の顧客の不満がますます大きくなっている状況。待てずにAMDがサムスンに手を差し伸べたとみられる」と話した。
サムスン電子とAMDは最近まで4ナノ級工程で協力を検討していたとされる。ただサムスン電子とAMDはこれに対し「現在確定したものはない」という立場だ。AMDは来月4日に台湾の台北で開かれる「コンピューテックス2024」で主力製品であるCPUを含む新製品計画を公開する。
これに対して業界事情に通じた関係者は「サムスンのファウンドリーが最近受注したのは事実」としながらも、「AMDの次世代CPUチップセットのうちプロセッサコアではなく、他の特定部分をサムスンが引き受けて生産する方向に決まったと承知している」と話した。
◇サムスン、3ナノ実力の試験台
サムスン電子は2022年に世界で初めて3ナノ工程を量産ラインに適用するのに成功したがまだ主要顧客を確保できていない。当時サムスンの3ナノ第1世代工程ではCPUとモバイルAPなどの主要製品を作りにくく、中途半端な工程という評価を受けた。これに対しサムスンは最近3ナノ工程の完成度を引き上げるための総力戦に出た。
サムスンの3ナノ第2世代工程製品も初めて量産を始めた。7月発売予定のギャラクシーウォッチ7シリーズに搭載される「エクシノスW1000」チップだ。前作と比べ性能と電力効率が20%改善されたという。続けて来年初めに発売予定のギャラクシーS25シリーズ用「エクシノス2500」が3ナノ第2世代工程で下半期に出撃する。
半導体業界関係者は「改善された3ナノ工程の競争力を立証するならばエヌビディアやクアルコムなど他の顧客も飽和状態に達したTSMCを離脱してサムスンに一部を任せることができる。今年のファウンドリー競争で最も重要な分岐点になるだろう」と話した。
◇AMD「3ナノGAA」言及に業界ひっくり返った
AMDのリサ・スー最高経営責任者(CEO)は21日、ベルギーのアントウェルペンで開かれたIMEC技術フォーラム(ITF)で自社チップの電力効率と性能を高める核心技術として「3ナノゲートオールアラウンド(GAA)工法」に言及した。GAAはこれまで半導体業界で使われたフィンフェット方式より性能は高め電力効率は改善した高難度製造新技術だ。
現在3ナノ工程にGAAを使うのは世界でサムスン電子だけだ。TSMCと米インテルは次の段階である2ナノ工程からGAAを適用する。こうした話が伝えられ半導体業界の一部では「AMDが次世代中央処理装置(CPU)生産にサムスンのファウンドリーを使う可能性が大きい」という分析が出ている。AMDは世界のCPUとグラフィック処理装置(GPU)市場でそれぞれインテルとエヌビディアに次ぐ2位だ。最近ではエヌビディアが掌握しているAIチップ市場にも進出し事業領域を広げている。
AMDが実際に生産量の一部をサムスンに回すならばファウンドリー市場への影響は少なくないかもしれない。アップル、エヌビディア、AMD、クアルコムなど主要ビッグテック企業の5ナノ以下工程の物量を独占したTSMC体制に亀裂ができるという意味でだ。AMDはTSMCの上位顧客10社のひとつだ。
◇飽和状態のTSMC…待ちくたびれた企業
サムスンとAMDの同盟説は業界で提起され続けてきた。AMDはすでに自社AIチップにサムスンのHBM(広帯域メモリー)を使っており、両社の協力の可能性も大きい方だ。半導体業界関係者は「現在アップルがTSMCの3ナノラインを事実上独占しその他の顧客の不満がますます大きくなっている状況。待てずにAMDがサムスンに手を差し伸べたとみられる」と話した。
サムスン電子とAMDは最近まで4ナノ級工程で協力を検討していたとされる。ただサムスン電子とAMDはこれに対し「現在確定したものはない」という立場だ。AMDは来月4日に台湾の台北で開かれる「コンピューテックス2024」で主力製品であるCPUを含む新製品計画を公開する。
これに対して業界事情に通じた関係者は「サムスンのファウンドリーが最近受注したのは事実」としながらも、「AMDの次世代CPUチップセットのうちプロセッサコアではなく、他の特定部分をサムスンが引き受けて生産する方向に決まったと承知している」と話した。
◇サムスン、3ナノ実力の試験台
サムスン電子は2022年に世界で初めて3ナノ工程を量産ラインに適用するのに成功したがまだ主要顧客を確保できていない。当時サムスンの3ナノ第1世代工程ではCPUとモバイルAPなどの主要製品を作りにくく、中途半端な工程という評価を受けた。これに対しサムスンは最近3ナノ工程の完成度を引き上げるための総力戦に出た。
サムスンの3ナノ第2世代工程製品も初めて量産を始めた。7月発売予定のギャラクシーウォッチ7シリーズに搭載される「エクシノスW1000」チップだ。前作と比べ性能と電力効率が20%改善されたという。続けて来年初めに発売予定のギャラクシーS25シリーズ用「エクシノス2500」が3ナノ第2世代工程で下半期に出撃する。
半導体業界関係者は「改善された3ナノ工程の競争力を立証するならばエヌビディアやクアルコムなど他の顧客も飽和状態に達したTSMCを離脱してサムスンに一部を任せることができる。今年のファウンドリー競争で最も重要な分岐点になるだろう」と話した。
この記事を読んで…