スターバックスを世界最大の「コーヒー帝国」として育てたハワード・シュルツ（７０）元最高経営者（ＣＥＯ）が最近、業績不振に直面した後任経営陣に「解答はデータにあるのではなく、売り場にある」と助言した。

シュルツ元ＣＥＯは６日（現地時間）、ビジネス特化型ＳＮＳリンクトインに投稿して「スターバックスは、先週業績を発表し、残念ながら株主の期待値を大きく下回った」とし、「私は２０２３年４月から会社内で公式的な役割を担っていないが、スターバックスのシンボルである緑色のエプロンをつけているすべての職員に対する愛情には限りがない」と書き込んだ。

また「私は会社の問題解決は家から始めなければならないと強調してきたし、米国営業が会社が墜落した主な理由」とし「売り場は顧客の経験に狂的に集中しなければならない。売り場に集中しろ」と指摘した。


シュルツ氏は「理事会のメンバーを含む高位経営陣は緑色のエプロンをつけた職員たちとさらに多くの時間を過ごさなければならない」として「彼らが一番先にやるべきことはスターバックスが開拓したモバイル注文および決済プラットフォームを再創造し、再び顧客の経験を向上させるプラットフォームにすること」と強調した。

同時に「コーヒー中心の革新で市場進出戦略を整備し、会社のプレミアム位置を強化しなければならない」とし「このすべての過程で（顧客との）取り引きではなく、経験に焦点を当てる必要がある」と述べた。

シュルツ氏は昨年、ＣＥＯ職を辞任するまでの３５年間、スターバックスのＣＥＯの座を引き受けたり退いたりしながら会社に強力な影響力を行使した。

シュルツ氏が会社を経営する間、初期１１カ所に過ぎなかったスターバックス売り場は７７カ国の約２万８０００カ所に増えた。

現在、スターバックスは、ラクスマン・ナラシムハンＣＥＯが率いている。ナラシムハン氏は今年１－３月期の売り上げ（同一売場基準）が昨年同期より４％減少するなど、市場の予想値に大きく及ばない実績を出した。

特に、最も大きな市場である米国と中国で売り上げがそれぞれ３％、１１％減少した。

中東戦争後、スターバックスはイスラエルを支持し、イスラエル政府とイスラエル軍に資金を提供するという主張が広がり、不買運動に悩まされた。スターバックスは、親イスラエル企業というレッテルが納得できないという立場だ。スターバックスは中東情勢が不安な度に「イスラエルに国防資金を支援する」といううわさに巻き込まれている。

うわさは２０００年代、反ユダヤ主義ブログでねつ造されたシュルツ氏の「偽の手紙」から始まった。シュルツ氏が「スターバックスで飲むラテとマキアートは米国とイスラエル同盟に寄与する」という内容の手紙を書いたということだが、この主張はすでに虚偽であることが明らかになったことがある。スターバックスは偽の手紙内容に反論するキャンペーンを繰り広げてきたが、うわさは約２０年にわたって収まっていない。スターバックスは、「誤解のせいで不買運動のターゲットになった」と釈明した。