北朝鮮が今年2回目の巡航ミサイル・地対空ミサイル同時発射をしたのは、有事の韓米増援戦力遮断計画を本格化するという意図と解釈される。それぞれ「槍」と「盾」の象徴となるミサイルに新しい名称まで付与して運用性も誇示したという評価だ。
◆北が新名称のミサイル発射…韓国軍「探知したが非公開決定」
20日の北朝鮮朝鮮中央通信によると、ミサイル総局は前日(19日)、戦略巡航ミサイル「ファサル1ラ-3」型超大型戦闘部(弾頭)威力試験と新型地対空ミサイル「ピョルチ1-2」型を試験発射した。朝鮮中央通信は「試験発射を通じて該当目的が達成された」とし「新型武器体系の戦術技術的性能および運用など複数の側面での技術高度化のためのミサイル総局と管下の国防科学研究所の正常な事業の一環」と強調した。
韓国軍の合同参謀本部も北朝鮮メディアの報道後、関連事実を確認した。軍当局者は「19日午後3時30分ごろ、西海(ソヘ、黄海)に発射された数発のミサイルを探知したが、複数の事項を考慮してメディア公式公示しないことにした」と説明した。ジェットエンジンを搭載した巡航ミサイルは弾道ミサイルとは違い、国連安全保障理事会(安保理)が禁止する行為ではない。このため軍当局は北朝鮮の巡航ミサイル発射事実をすべて公開するわけではないという立場だ。
◆「打撃対象別製作」巡航ミサイル
ファサル1ラ-3型と北朝鮮の言葉で流星を意味するピョルチ1-2型ともに初めて登場した名称だ。北朝鮮は2021年9月にファサル1型を初めて試験発射して以降、数回にわたりファサル1・2型を発射し、ファサル系列巡航ミサイルの技術向上に注力してきた。北朝鮮の巡航ミサイル発射は今年に入って6回目だ。1月には「プルファサル3-31型」と名付けた潜水艦発射戦略巡航ミサイルを、2月には新型地対艦巡航ミサイル「パダスリ6型」を初めて試験発射した。
韓国軍内外ではファサル1RA-3型という「コード名」にも注目している。北朝鮮が状況と標的に合わせてファサル系列巡航ミサイルの種類とプラットホームを製作しているという意味であるからだ。
ミサイル専門家のクォン・ヨンス国防大名誉教授は「ミサイルコード名は戦力化直前段階で任務・打撃対象によって付与する点を考慮すると、今回試験発射した戦略巡航ミサイルは射程距離1500キロ級のファサル1型を改良したとみられる。戦力化が近いか、運用初期段階と考えられる」と分析した。
北朝鮮の発表のように今回発射した巡航ミサイルに「超大型弾頭部」を装着したとすれば、これは韓米の軍事施設を念頭に置いて改良が行われているとも考えられる。弾頭の大きさが破壊力と直結するからだ。
特に巡航ミサイルは低高度飛行でレーダー探知を避けることができるうえ、目標にした建物の窓に命中させるのが可能なほど精密性も優れている。今後、北朝鮮が公言した複数の軍事偵察衛星で標的追跡能力を強化した後、米空母のような大型移動標的まで狙うことができる。
北朝鮮、新たな名称の巡航・地対空ミサイル同時公開…「矛と盾」で増援戦力遮断狙いか(2)
◆北が新名称のミサイル発射…韓国軍「探知したが非公開決定」
20日の北朝鮮朝鮮中央通信によると、ミサイル総局は前日(19日)、戦略巡航ミサイル「ファサル1ラ-3」型超大型戦闘部(弾頭)威力試験と新型地対空ミサイル「ピョルチ1-2」型を試験発射した。朝鮮中央通信は「試験発射を通じて該当目的が達成された」とし「新型武器体系の戦術技術的性能および運用など複数の側面での技術高度化のためのミサイル総局と管下の国防科学研究所の正常な事業の一環」と強調した。
韓国軍の合同参謀本部も北朝鮮メディアの報道後、関連事実を確認した。軍当局者は「19日午後3時30分ごろ、西海(ソヘ、黄海)に発射された数発のミサイルを探知したが、複数の事項を考慮してメディア公式公示しないことにした」と説明した。ジェットエンジンを搭載した巡航ミサイルは弾道ミサイルとは違い、国連安全保障理事会(安保理)が禁止する行為ではない。このため軍当局は北朝鮮の巡航ミサイル発射事実をすべて公開するわけではないという立場だ。
◆「打撃対象別製作」巡航ミサイル
ファサル1ラ-3型と北朝鮮の言葉で流星を意味するピョルチ1-2型ともに初めて登場した名称だ。北朝鮮は2021年9月にファサル1型を初めて試験発射して以降、数回にわたりファサル1・2型を発射し、ファサル系列巡航ミサイルの技術向上に注力してきた。北朝鮮の巡航ミサイル発射は今年に入って6回目だ。1月には「プルファサル3-31型」と名付けた潜水艦発射戦略巡航ミサイルを、2月には新型地対艦巡航ミサイル「パダスリ6型」を初めて試験発射した。
韓国軍内外ではファサル1RA-3型という「コード名」にも注目している。北朝鮮が状況と標的に合わせてファサル系列巡航ミサイルの種類とプラットホームを製作しているという意味であるからだ。
ミサイル専門家のクォン・ヨンス国防大名誉教授は「ミサイルコード名は戦力化直前段階で任務・打撃対象によって付与する点を考慮すると、今回試験発射した戦略巡航ミサイルは射程距離1500キロ級のファサル1型を改良したとみられる。戦力化が近いか、運用初期段階と考えられる」と分析した。
北朝鮮の発表のように今回発射した巡航ミサイルに「超大型弾頭部」を装着したとすれば、これは韓米の軍事施設を念頭に置いて改良が行われているとも考えられる。弾頭の大きさが破壊力と直結するからだ。
特に巡航ミサイルは低高度飛行でレーダー探知を避けることができるうえ、目標にした建物の窓に命中させるのが可能なほど精密性も優れている。今後、北朝鮮が公言した複数の軍事偵察衛星で標的追跡能力を強化した後、米空母のような大型移動標的まで狙うことができる。
北朝鮮、新たな名称の巡航・地対空ミサイル同時公開…「矛と盾」で増援戦力遮断狙いか(2)
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