米電気自動車企業テスラが全職員の１０％を解雇した中、一部の職員は翌日に出勤するまで自身の解雇を把握していなかったという主張があった。米経済専門メディアのビジネスインサイダーは１６日（現地時間）、テスラの元・現職員５人を引用し、このように報じた。

職員らはテスラのイーロン・マスク最高経営責任者（ＣＥＯ）が解雇を断行した翌日の１５日、ネバダ州スパークスの工場に入るのに２時間も列に並んだと明らかにした。

匿名を求めた現職職員２人は「月曜日の朝、セキュリティーチームがシャトルを利用する職員のバッジ（社員証）を検査した。一般的にセキュリティーチームはバッジを付けているかを確認するが、直接スキャンをすることはない」とし「セキュリティーチームは確認した後、解雇された職員を別の車に乗せて送りかえした」と伝えた。


この日、解雇された職員３人は朝に出勤した後、社員証が作動しないことを確認して解雇の事実を知った、と明らかにした。３人はセキュリティー担当者から「バッジが作動しなければ解雇されたということ」という話を聞いたという。

このように解雇を知らずに出勤する混乱が生じたのは、テスラ側が日曜日の１４日夜に個人メールで解雇を通知したからだ。ビジネスインサイダーは「解雇された職員が受けたメールには『即時解雇処理され、４８時間以内に退職に関する情報が伝えられる』という内容が書かれていた」と伝えた。

マスクＣＥＯが１０％の人員削減を発表して全社的にメールを送ったのは日曜日２４時が近かった。マスクＣＥＯは「組織を徹底的に検討した結果、全世界的に人員を減らすために難しい決定をした」と明らかにした。

ビジネスインサイダーはテスラ側に立場の表明を要請したが、答弁を受けることはできなかったと伝えた。