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<グローバルエネルギー大乱>AI発「電力不足」予想されるが…韓国は再生可能エネルギー・原発めぐり対立(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

昨年8月、水原市(スウォンシ)の韓国電力公社京畿(キョンギ)地域本部電力管理処系統運営センターで、関係者らが電力需給状況を点検している。 中央フォト

半導体・人工知能(AI)戦争がグローバルエネルギー問題に拡大している。生成型AI技術の発達で半導体の需要とデータセンター使用量が急増しているからだ。産業界によると、世界各国と主要企業は再生可能エネルギーと原子力への大規模投資を併行し、「無炭素」エネルギー源の確保に死活をかけている。

◆ビッグテックは原発投資

先月22日、台湾経済部(MOEA)は電気料金を平均11%、産業用料金は使用量別に最大25%引き上げすると明らかにした。国営台湾電力公社の累積赤字が昨年末に3826億台湾ドル(約1兆8000億円)を超えたからだ。25%の引き上げに該当する企業は半導体工場を24時間稼働するTSMCだけだ。現地メディアはTSMCの年間電気料金が40億台湾ドル増えると見込んでいる。


台湾民進党政府が2016年に「2025年までの脱原発」を宣言した後、TSMCは電力確保および効率化に死活をかけてきた。再生可能エネルギー100%使用キャンペーン「RE100」の主幹事クライメイトグループとCDP(炭素情報公開プロジェクト)が3月に出した報告書によると、TSMCは再生可能エネルギー発電事業者から電力を直接購入する物理的PPA基準で世界5位の企業だ。

電力の確保が重要なビッグテック企業は原発に視線を向けている。世界クラウド市場1位のアマゾンは先月、米ペンシルバニア州のデータセンターを6億5000万ドル(約1000億円)で買収したが、ここは近隣の原発から100%の電力を受け、今後10年間の電力供給契約も結んだ。フィナンシャルタイムズ(FT)によると、これは世界最大の再生可能エネルギー購入企業アマゾンが原発と結んだ最初の契約だ。アマゾンは2040年までに炭素排出量をゼロにするというネットゼロ宣言をし、すでにRE100加盟企業だ。それでも原発をエネルギー源に追加した。アマゾンはFTに「風力・太陽光を補完するために他の無炭素クリーンエネルギー源に投資している」と明らかにした。

グーグルとマイクロソフト(MS)も先月、先端原子力と次世代地熱などの共同開発・商用化プロジェクトを発表した。グーグルは24時間年中無休脱炭素電力だけで運営すると2018年に宣言したが、これを達成するには原子力が必要という。

◆韓国、脱原発論争から抜け出すべき

韓国でも半導体など先端産業への電力需給に問題意識はある。今回の総選挙の公約で与党・国民の力は「原発活用および次世代小型モジュール原発(SMR)技術開発の推進」を、最大野党・共に民主党は海岸線に沿って「全国U字形のRE100半導体クラスター造成」を掲げた。

ただ、まだエネルギー理念論争から抜け出せていない。半導体露光装備を生産するオランダASMLが2月の年次報告書で「ネットゼロ2040」目標を明らかにすると、、一部の韓国メディアは「ASMLが脱原発宣言をした」と報道し、一部では「サムスン・SKハイニックスがRE100を達成しなければASMLは装備を供給しない」という主張までが出てきた。

しかし事実ではなかった。しかし韓国原子力学会は2日、ASMLに問い合わせた後、「ASMLは脱原発を宣言していない」という報道資料を出した。ASMLは年次報告書で「他の解決策が可能でなければ再生可能エネルギーを使用する」という自社の原則を明らかにしたにすぎず「原発」「RE100」には全く言及していないということだ。


<グローバルエネルギー大乱>AI発「電力不足」予想されるが…韓国は再生可能エネルギー・原発めぐり対立(2)

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