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韓国、中国からの尿素輸入88%から12%に減ったが…業界「中国依存再び大きくなりそう」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

昨年12月、蔚山港でロッテ精密化学の社員がベトナムから輸入した尿素をロッテ精密化学工場に入庫している。[写真 ロッテ精密化学]

昨年末に中国が尿素水の核心原材料である尿素の輸出を制限し中国製尿素輸入の割合が88%から10%台に大きく落ち込んだことがわかった。代わりにベトナムや日本などから輸入した尿素の割合が拡大し輸入先が多様化した。ただ業界では価格競争力の問題が解決されない限り再び中国に依存するほかないという見方が強い。

韓国関税庁の輸出入貿易統計によると、1-3月期の産業用・車両用尿素の輸入国の割合(重量基準)はベトナムが65.6%で最も多かった。中国の割合は12.6%で2位を占めた。次いで日本が7.4%、カタールが7.2%、インドネシアが4.4%、サウジアラビアが2.7%の順だった。尿素は軽油車から排出される窒素酸化物を減らす尿素水の原材料だ。

中国への依存度が80%台に達していた以前とは異なる様相だ。中国製尿素は2019年に89.3%、2020年に88.5%、2021年に83.4%、2022年に71.7%、2023年に88.1%など毎年輸入量で絶対的な割合を占めてきた。2021年11月に中国発の尿素水大乱が起きたが、その後も中国依存は大きく揺らがなかった。


今年中国製の割合が大きく落ち込んだのは中国に代わる第三国からの尿素輸入が年初に集中したためだ。昨年12月に中国は「内需市場安定」を理由に、通関過程で尿素輸出を制限し、これへの対応策として韓国政府と業界はベトナムや日本などから尿素を大量に輸入した。その結果今年1-3月期基準で尿素輸入国が例年と比較し多様化したのだ。

韓国政府は中国に対する資源依存度を続けて引き下げていく考えだが、尿素水業界ではこうした流れが持続できるかに懐疑的な雰囲気だ。中国製尿素の価格競争力が他の国より圧倒的な優位を占めているためだ。貿易統計から各国の輸出量から輸出額を算出してみると、中国製尿素は1キログラム当たり0.418ドルであるのに対し、ベトナム製は0.442ドル、日本産は0.59ドルと高かった。

このため業界では中国製の割合が再び自然に大きくなるほかないと予想する。尿素だけでなく化学肥料に使われるリン酸アンモニウム、ディスプレー製造に使われるガリウム、負極材核心素材である黒鉛など、中国依存度が高い他の主要資源にも当てはまる話だ。業界関係者は「業界の競争が激しい状況で価格競争力も良く物流的にも近い中国製を使わなければ生き残ることはできない。強力なインセンティブがなければ中国製以外の尿素を選択するのは難しいのが現実」と説明した。

これに対し韓国政府は最近官民協議体である「尿素供給網アライアンス」を構成し、韓国国内で直接尿素を生産することも検討している。経済性が落ちるため国内で尿素を生産する企業に財政・税制など総合的な支援をすることが核心だ。韓国政府は6月の供給網安定化基本法施行に合わせて具体的な案を発表する計画だ。産業通商資源部のキム・ジョンジュ産業供給網政策課長は「資源多角化は経済的費用だけを考慮してはならず、社会的費用と必須の国民生活の側面まで考慮しなければならない問題。企業とともに多様な案を考えている」と話した。

この日韓国で発効したインド太平洋経済枠組み(IPEF)サプライチェーン協定も「第2の尿素大乱」を防ぐのに寄与するだろうという期待が出ている。供給網危機発生時に米国、日本、オーストラリア、ベトナムなど14の加盟国が共同で対応できる「危機対応ネットワーク」を稼動して代替供給先と運送経路を探し、迅速な通関を進めることが骨子だ。産業通商資源部のチョン・インギョ通商交渉本部長は「産業供給網政策を支援する供給網通商政策が必要なため、これに伴うIPEF供給網協定活用案をまとめる計画」と明らかにした。



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