北朝鮮制裁の履行を監視して違反行為を調査する国連安全保障理傘下の北朝鮮制裁委員会専門家パネルが来月30日付で活動できなくなる見込みだ。安全保障理事会常任理事国のロシアが任期延長に反対したからだ。専門家パネルが朝ロ間の違法な武器取引状況を詳細に明らかにしたことに対する事実上の報復性措置とみられる。
◆ロシアの拒否権行使で任期終了
国連安全保障理は28日午前10時(現地時間、日本時間午後11時)専門家パネルの任期を1年延長するための決議案を処理するための表決を行ったが、ロシアが拒否権(veto)を行使して否決された。安全保障理理事国15カ国のうち韓米日など13カ国は賛成し、中国は棄権した。これを受け、現任期が終わる来月30日が過ぎれば15年続いた専門家パネルの活動が終了する。
専門家パネルは2009年、北朝鮮の2回目の核実験に対応して採択された国連安全保障理対北朝鮮決議1874号に基づき創設された。韓国、米国、中国、日本、英国、フランス、ロシア、シンガポールの8カ国から派遣された専門家8人で構成される。制裁違反が疑われる状況について独立的・客観的な調査を進め、結果を年2回報告書で安保理に提出し、一般にも公開する。違反が疑われる行為をした当事国や団体に釈明を要求するなど、さまざまな形で加盟国の制裁遵守を勧告する。
加盟国の申告とパネルの調査を基盤に作成される年次報告書は、北朝鮮制裁の履行に関連し、これまで最も公信力のある文書と評価されてきた。今回のパネル任期終了決定に対して「犯罪が頻発する地域で稼働していた監視塔が消えるという意味」という批判が出る理由だ。
◆朝ロ取引に言及されると…ロシア「破局」選択
不吉な兆しは早くから感知されていた。2009年から毎年慣例的に通過してきた北朝鮮制裁委専門家パネル任期延長決議が、今回のように特定国の反対にぶつかったこと自体が初めてだったからだ。当初、安保理は22日に表決を実施する予定だったが、この日に延期した。ロシアは北朝鮮制裁全般はもちろん、パネルの客観性と信頼性などを問題にして任期の延長に反対した。
特に現在維持されている北朝鮮制裁全体の見直しを主張したという。事実上制裁を白紙化できるサンセット条項(sunset clauses)を追加しようとの趣旨だった。外交筋は「ロシアは最近パネルの活動を妨げ、違反事例確認作業に非協調的だった」とし「パネル任期終了に圧力を加えて一種のディール(deal)を持ち出したりもした」と伝えた。
実際、20日(現地時間)に公開された年次パネル報告書には朝ロ武器取引に関するさまざまな状況が盛り込まれたが、これに対するロシアの答弁は全くなく「ロシアの答弁を待っている」という言葉が繰り返された。北朝鮮と違法武器取引をした状況が国連レベルの報告書にも具体的に取り上げられると、ロシアが常任理事国の権限を乱用してパネル自体をなくす選択をしたという指摘が出ている。
「北朝鮮の共犯」ロシアの反対で…「制裁監視塔」安保理パネルの任務延長を否決(2)
◆ロシアの拒否権行使で任期終了
国連安全保障理は28日午前10時(現地時間、日本時間午後11時)専門家パネルの任期を1年延長するための決議案を処理するための表決を行ったが、ロシアが拒否権(veto)を行使して否決された。安全保障理理事国15カ国のうち韓米日など13カ国は賛成し、中国は棄権した。これを受け、現任期が終わる来月30日が過ぎれば15年続いた専門家パネルの活動が終了する。
専門家パネルは2009年、北朝鮮の2回目の核実験に対応して採択された国連安全保障理対北朝鮮決議1874号に基づき創設された。韓国、米国、中国、日本、英国、フランス、ロシア、シンガポールの8カ国から派遣された専門家8人で構成される。制裁違反が疑われる状況について独立的・客観的な調査を進め、結果を年2回報告書で安保理に提出し、一般にも公開する。違反が疑われる行為をした当事国や団体に釈明を要求するなど、さまざまな形で加盟国の制裁遵守を勧告する。
加盟国の申告とパネルの調査を基盤に作成される年次報告書は、北朝鮮制裁の履行に関連し、これまで最も公信力のある文書と評価されてきた。今回のパネル任期終了決定に対して「犯罪が頻発する地域で稼働していた監視塔が消えるという意味」という批判が出る理由だ。
◆朝ロ取引に言及されると…ロシア「破局」選択
不吉な兆しは早くから感知されていた。2009年から毎年慣例的に通過してきた北朝鮮制裁委専門家パネル任期延長決議が、今回のように特定国の反対にぶつかったこと自体が初めてだったからだ。当初、安保理は22日に表決を実施する予定だったが、この日に延期した。ロシアは北朝鮮制裁全般はもちろん、パネルの客観性と信頼性などを問題にして任期の延長に反対した。
特に現在維持されている北朝鮮制裁全体の見直しを主張したという。事実上制裁を白紙化できるサンセット条項(sunset clauses)を追加しようとの趣旨だった。外交筋は「ロシアは最近パネルの活動を妨げ、違反事例確認作業に非協調的だった」とし「パネル任期終了に圧力を加えて一種のディール(deal)を持ち出したりもした」と伝えた。
実際、20日(現地時間)に公開された年次パネル報告書には朝ロ武器取引に関するさまざまな状況が盛り込まれたが、これに対するロシアの答弁は全くなく「ロシアの答弁を待っている」という言葉が繰り返された。北朝鮮と違法武器取引をした状況が国連レベルの報告書にも具体的に取り上げられると、ロシアが常任理事国の権限を乱用してパネル自体をなくす選択をしたという指摘が出ている。
「北朝鮮の共犯」ロシアの反対で…「制裁監視塔」安保理パネルの任務延長を否決(2)
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