フランシスコ教皇
2年以上続いているロシア・ウクライナ戦争に関連してローマ教皇が言った言葉だ。これまで教皇が交渉の必要性に言及したことはあるが、「白旗」という言葉を使ったのは今回が初めてだ。
ロイター通信とニューヨーク・タイムズなどによると、教皇は9日(現地時間)、事前に公開されたスイス放送RSIとのインタビューでこのように述べた。インタビューは先月行われ、20日に放送される予定だ。
教皇は「交渉という言葉は勇気のある言葉」とし「敗北して物事がうまくいかないことを見る時、交渉する勇気を持つこと」と話した。また「交渉は決して降伏ではない。国を自殺に追い込まない勇気」とも述べた。
また、交渉に対して「羞恥心を感じるかもしれないが、それ(戦争)によってどれだけ多くの人が死ぬことになるのか」と尋ね、「状況がさらに悪化する前に交渉を恥じるな。ウクライナ戦争の場合、仲裁者の役割を望む人が多い。トルコがその例だ」と述べた。仲裁する意向があるかという質問に、教皇は「私はここにいる」と答えた。
教皇の発言は、ウクライナのゼレンスキー大統領に向けたメッセージに読まれた。ロシアの肩を持つのではないかという指摘が出ると、バチカン側はその後声明を出し「教皇はインタビュアーが使った『白旗』という言葉を選択(そのまま表現)したもので、敵対行為の停止と勇気のある交渉にたどり着く休戦を言うために使った」と説明した。
ゼレンスキー大統領側は、教皇の発言に対する論評の要請にすぐには応じなかったと、ロイター通信が伝えた。
一方、トルコのエルドアン大統領は8日、ゼレンスキー大統領との首脳会談でロシア・ウクライナ間の平和首脳会談を開催することを提案した。これを受け、ゼレンスキー大統領は、「平和を望むが、いかなる領土も放棄しない」と明らかにした。
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