病院の資料写真。[写真 シャッターストック]
保健福祉部がこの日公開した「看護師業務関連モデル事業補完指針」によると、8日からすべての(一般・専門・専担)看護師が応急状況で心肺蘇生術を行ったり応急薬物を投与したりすることができる。専門看護師は追加資格試験を通過した看護師、専担看護師は俗に言うPA看護師のことだ。彼らは診断書や手術同意書の草案を書くことができて、検査・薬物も処方することができる。X線の撮影や代理手術、全身麻酔、専門医薬品の処方、死亡診断などを除き、さまざまな行為が可能になった。専門看護師なら重患者の気管挿管、中心静脈管の挿入、脳脊髄液の採取なども行うことができる。どれも専攻医が主に行っていた医療行為だ。管理・監督不備によって医療事故が起きれば機関長が最終法的責任を負う。
◇韓国政府、月1882億ウォン規模の健保財政も投入
反応は交錯している。ビッグ5〔ソウル大・セブランス・サムスンソウル・ソウル峨山(アサン)・ソウル聖母〕病院のうち1カ所は臨床経歴3年以上の看護師を対象に専担看護師の広告を出した。反面、他のビッグ5病院関係者は「一旦いま使える人材を活用して、だめなら追加で(広告を)検討する」と話した。
大韓看護協会関係者は「専門・専担看護師の実行可能業務基準が不明確だったが、混乱を抑えることができるものと期待される」と述べた。だが、会社員匿名コミュニティ「ブラインド」に投稿されたあるPA看護師のコメントには「何か問題が生じた場合、ちゃんと守ってもらえるのか」「医師でも何か手違いが起きれば訴訟を起こされて何億も払わなければならないのに、看護師に手違いがあればもっと危険」などのコメントがつけられた。大韓医師協会非常対策委員会のチュ・スホ広報委員長は「医療現場が不法・低質医療が幅をきかせる場所に変質する」と批判した。
一方、政府は診療空白を埋めるために前日1285億ウォン(約143億ウォン)の予備費を編成したことに続き、この日「月1882億ウォン規模の健康保険財政支援をする」と明らかにした。核心は全国200個余りの修練病院を対象とした重症患者入院料の事後補償だ。ここに1カ月1000億ウォンが投じられる。患者が手術・入院診療を受けて退院する時、重症患者であることが確認されれば入院料を100%追加支給することが骨子だ。事実上病院に支給する入院料を倍に引き上げることと同じだ。
◇復帰専攻医名簿が出回ると「拘束捜査推進」
政府は今回の対策を超高速で決めた。普段とは違って複雑な手続きを省略して健康保険政策審議委員会小委員会の議決だけを経た。本委員会には今月28日に事後報告する。国家災難段階「深刻」状況では、このような形の支援が可能になっている。新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の時にこのような手続きを作り、今回初めて適用した。
また政府はこの日、病院を離脱した専攻医が他の医療機関で働いた場合、「兼職勤務として懲戒理由となる」と釘をさした。最近、一部開業医が「後輩を助ける」と言って専攻医の求人広告を出したことを巡って出てきた言葉だ。
警察は医療現場に残った専攻医の名簿がオンラインに公開されたことに関連して「厳然たる犯罪行為」とし「(犯罪)重大行為者に対しては拘束捜査を推進する」と明らかにし、ソウル大学医大のキム・ジョンウン学長は医大教授に送った電子メールで「いかなる理由でも学生・専攻医の復帰に、また教授が復帰を説得することに対してその誰も非難したり妨害したりしてはいけない」と呼びかけた。また「教授は退職届ではなく国民と対話しなければならない」と強調した。
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