◇バイデン氏支持に釘、ミシェル・オバマ氏

米進歩陣営と女性界、特に黒人有権者に及ぼす影響力が非常に大きいミシェル・オバマ氏もこの日「バイデン支持」を確かにした。これまで米国では「バイデン氏が中途辞退すれば民主党がミシェルを大統領候補として迎える可能性がある」という言葉が何度も出ていた。

これに関連し、ミシェル氏の事務室公報担当官は５日声明を通じて「数年間、何度も明らかにしたようにミシェルは大統領選挙に出馬しない」とうわさを一蹴した。ＮＢＣは関連事情に明るい消息筋の言葉を引用して「ミシェルは４年前と同じように今回の秋もバイデン氏の選挙運動を支援する計画」と伝えた。


◇マスク氏はトランプ氏の「金脈」に？

トランプ氏はイーロン・マスク氏を大統領選挙必勝の人物として前面に出す様相だ。この日ＮＹＴは匿名の消息筋を引用して「トランプ氏が３日、フロリダのパームビーチでマスク氏と会った」と報じた。

この席には共和党を支援してきた他の複数の富豪も出席していたことが把握された。ＮＹＴは「トランプ氏は協力者と会った席でマスク氏を称賛し、近く彼と１対１で会うことを希望するという立場を明らかにした」と伝えた。

トランプ氏の立場では、マスク氏は選挙資金を支援する強固な「金脈」になることができる。フォーブスが推算したマスク氏の純資産は２０００億ドル（約３０兆円）に達する。そのためトランプ氏を後援する場合「ほぼ一人でバイデン陣営が持つ財政的優位を圧倒できる」という観測まで出ている。

マスク氏は過去の選挙では両党に同じ規模で寄付をし、特定政党を支持することはなかった。他の富豪とは違い、大統領選挙で巨額の寄付金を出したこともない。

マスク氏が今回トランプ氏に巨額の政治資金を寄付するかどうかは明らかではない。だが、２人の会合が間接的な支持意志を表しているという解釈もある。匿名を求めたマスク氏のある側近は「（マスクがトランプを支持するなら）おそらく移民問題に対するトランプの見解が相当な動機になったはず」と新聞に話した。マスク氏は米国・メキシコの国境にトランプ式障壁の設置を主張している。

マスク氏の「口」が持つ波及力も十分注目に値する要素だ。マスク氏のＸ（旧ツイッター）フォロワーが１億７５００万人に達するほど彼の一挙手一投足がニュースを作り、世論を形成する力を持っている点からだ。ＮＹＴも「彼の声自体に相当な価値がある」と指摘した。


Ｔ・スウィフトさん、マスク氏、ミシェル・オバマ氏…米大統領選挙の変数になり得る場外人物（１）