◇状況逆転用の2枚のカード
Xは、そしてソーシャルメディア・プラットフォームはこのように険しい茨の道をどのように切り開いていくだろうか。
まずフェイクニュース拡散防止がソーシャルメディア・プラットフォームの最優先課題となった。世界50カ国で選挙が行われる今年、Xを除くフェイスブック、TikTokなどはフェイクニュース検閲機能を強化している。ただしこの政策が実効性あるかどうかは確かではない。ソウル女子大学情報保護学科のキム・ミョンジュ教授は「企業にフェイクニュース検閲を自主規制で任せておけば一生懸命行う誘因がないという限界がある」とし「虚偽コンテンツを流通するプラットフォームにも責任を問うことができる規制が必要だ」と話した。
一方でソーシャルメディアは新たな「キャッシュカウ(金のなる木)」の発掘に積極的に乗り出している。
フェイスブックを運営するメタ(Meta)はソーシャルメディアと結合する潜在的キャッシュカウをAIに定めた。マーク・ザッカーバーグCEOは先月1日のカンファレンスコールで「自社製品内の差別化されたデータで(AIを)学習させることが今後の計画」と明らかにした。フェイスブック掲示物のAI学習を巡って論議が起きたが、AIと結合させたソーシャルメディアでどのようなビジネスを展開するのか関心が集まっている。
メタはまた、インスタグラムショッピングを通じてeコマースの育成にも余念がない。プラットフォーム内のインフルエンサーから物を購入して、手数料を稼ぐことができる事業構造を構築する計画だ。競争会社であるTikTokも「TikTokショップ」を開いてeコマース市場でインスタグラムと正面対立しようとする状況だ。TikTokが今年北米市場で目標にしている売上規模は175億ドルだという。
Xも新たなキャッシュカウ探しに積極的だ。マスク氏は昨年11月、自身が所有するAI企業「xAI」が発売したチャットポットサービス「グロック(Grok)」をXと結合させた。今年1月にはXの有料チャンネル登録数を対象に音声、動画通話機能を提供するサービスを出した。さらにマスク氏は「電話番号をなくした後、Xだけで通話するようになるだろう」と予告した。これに先立ち、Xに株式や仮想通貨など金融サービスと、スポーツ・ショッピングサービスを搭載する可能性を提起しながら、マスク氏が望んだ「エブリシングアプリ」に少しずつ近付いているということだ。
◇Xの前に置かれた未来は
マスク氏が率いる今後のXを見るポイントは大きく3つにまとめることができる。
まず、マスク氏の奇行はXの最も大きなリスク要素だ。昨年11月、ユダヤ人を差別するXの投稿文に同意コメントをしたあと、各種企業がXに広告を掲載しないと宣言したのが代表的事例だ。未来を作るのもマスク氏だが、前途を遮るのもマスク氏だという評価だ。
次に、140字に制限された短文を投稿するXの事業に未来があるのかも不確実だ。Xに背を向けるユーザーが増えてソーシャルメディアの機能を失うだろうという見方もある。パパチャリシ氏は「ツイッターは大衆性のあるサービスの側面では未来がない」とし「次第にマーケティング用途の広告プラットフォームに進化する可能性が高い」と分析した。
最後に、「表現の自由」を前面に出してフェイクニュース検閲を軽視するマスク氏の基調も見守らなければならない。すでに選挙などを控えてフェイクニュースの検閲から手を離したXをホワイトハウスとメディアが叱責する状況だ。
ツイッター、完全に「X」になった…440億ドルで買収したマスク氏の屈辱(1)
Xは、そしてソーシャルメディア・プラットフォームはこのように険しい茨の道をどのように切り開いていくだろうか。
まずフェイクニュース拡散防止がソーシャルメディア・プラットフォームの最優先課題となった。世界50カ国で選挙が行われる今年、Xを除くフェイスブック、TikTokなどはフェイクニュース検閲機能を強化している。ただしこの政策が実効性あるかどうかは確かではない。ソウル女子大学情報保護学科のキム・ミョンジュ教授は「企業にフェイクニュース検閲を自主規制で任せておけば一生懸命行う誘因がないという限界がある」とし「虚偽コンテンツを流通するプラットフォームにも責任を問うことができる規制が必要だ」と話した。
一方でソーシャルメディアは新たな「キャッシュカウ(金のなる木)」の発掘に積極的に乗り出している。
フェイスブックを運営するメタ(Meta)はソーシャルメディアと結合する潜在的キャッシュカウをAIに定めた。マーク・ザッカーバーグCEOは先月1日のカンファレンスコールで「自社製品内の差別化されたデータで(AIを)学習させることが今後の計画」と明らかにした。フェイスブック掲示物のAI学習を巡って論議が起きたが、AIと結合させたソーシャルメディアでどのようなビジネスを展開するのか関心が集まっている。
メタはまた、インスタグラムショッピングを通じてeコマースの育成にも余念がない。プラットフォーム内のインフルエンサーから物を購入して、手数料を稼ぐことができる事業構造を構築する計画だ。競争会社であるTikTokも「TikTokショップ」を開いてeコマース市場でインスタグラムと正面対立しようとする状況だ。TikTokが今年北米市場で目標にしている売上規模は175億ドルだという。
Xも新たなキャッシュカウ探しに積極的だ。マスク氏は昨年11月、自身が所有するAI企業「xAI」が発売したチャットポットサービス「グロック(Grok)」をXと結合させた。今年1月にはXの有料チャンネル登録数を対象に音声、動画通話機能を提供するサービスを出した。さらにマスク氏は「電話番号をなくした後、Xだけで通話するようになるだろう」と予告した。これに先立ち、Xに株式や仮想通貨など金融サービスと、スポーツ・ショッピングサービスを搭載する可能性を提起しながら、マスク氏が望んだ「エブリシングアプリ」に少しずつ近付いているということだ。
◇Xの前に置かれた未来は
マスク氏が率いる今後のXを見るポイントは大きく3つにまとめることができる。
まず、マスク氏の奇行はXの最も大きなリスク要素だ。昨年11月、ユダヤ人を差別するXの投稿文に同意コメントをしたあと、各種企業がXに広告を掲載しないと宣言したのが代表的事例だ。未来を作るのもマスク氏だが、前途を遮るのもマスク氏だという評価だ。
次に、140字に制限された短文を投稿するXの事業に未来があるのかも不確実だ。Xに背を向けるユーザーが増えてソーシャルメディアの機能を失うだろうという見方もある。パパチャリシ氏は「ツイッターは大衆性のあるサービスの側面では未来がない」とし「次第にマーケティング用途の広告プラットフォームに進化する可能性が高い」と分析した。
最後に、「表現の自由」を前面に出してフェイクニュース検閲を軽視するマスク氏の基調も見守らなければならない。すでに選挙などを控えてフェイクニュースの検閲から手を離したXをホワイトハウスとメディアが叱責する状況だ。
ツイッター、完全に「X」になった…440億ドルで買収したマスク氏の屈辱(1)
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