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<サッカー>「孫興慜・李康仁のために」…クリンスマン監督は最後まで弁解

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

クリンスマン監督

「クリンスマン号」の看板を掲げて出港したサッカー韓国代表チームが1年で座礁した。

大韓サッカー協会は15日、ソウル鍾路区新門路(シンムンロ)のサッカー会館で2024年第1回国家代表チーム戦力強化委員会(以下、強化委員会)を開き、ユルゲン・クリンスマン監督(ドイツ)を解任する方向で意見をまとめた。

会議直後に記者会見をした皇甫官(ファンボ・グァン)サッカー協会技術本部長は「サッカー代表チームのアジアカップ挑戦過程と結果、北中米ワールドカップ(W杯)アジア予選準備状況などについて中立的な立場で話し合った」とし「クリンスマン監督がこれ以上リーダーシップを発揮するのは難しい状況という判断に基づき、交代が必要だという方向で結論を出した」と述べた。


サッカー協会は16日午前に鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長と副会長団が出席した緊急役員会議を開き、強化委員会の議決内容の報告を受け、承認するかどうかを決定する予定だ。最終決裁権者は鄭会長だが、各級代表チーム監督任免の行政的主体である強化委員会が更迭の意見を出しただけに指揮官の交代は確定的だ。

韓国代表はアジアサッカー連盟(AFC)アジアカップで4強入りしたが、優勝候補にふさわしくない競技力でファンの非難を受けた。このため「実力不足を表したクリンスマン監督を更迭するべき」という声が高まった。

さらにはヨルダン代表との準決勝を翌日に控えて孫興慜(ソン・フンミン、トッテナム)、李康仁(イ・ガンイン、パリ・サンジェルマン)ら主軸選手がもみ合うなど内紛があったことが明らかになり、監督の選手団管理能力にも疑問符がついた。

世論がさらに悪化したのはクリンスマン監督の誠実でない勤務態度も無関係でない。クリンスマン監督は就任当時、「韓国に家を確保してできる限り長く滞在する。韓国語と飲食・文化を早く習いたい」と意欲を見せたがが、実際の行動は言葉とは違った。Aマッチ期間の前後だけ韓国に滞在し、試合が終わればすぐに米国または欧州に渡った。

名分は「代表チーム内の海外組を直接チェックする」というものだったが、外部の行事に出席したり海外メディアのインタビューに登場するケースが多かった。

皇甫官本部長は「アジアカップ期間中に戦術的な対応が不足していた。在任期間中は新しい選手の発掘に失敗し、選手団管理レベルで内部の葛藤も制御できなかった」と明らかにした。続いて「国内滞在日数が過度に少ない点など勤務態度にも問題があった」と話した。

中途解任決定に基づきサッカー協会は残余任期を2年6カ月ほど残したクリンスマン監督に巨額の違約金を支払うことになった。昨年の就任当時、クリンスマン監督の年俸は約200万ユーロ(約3億2300万円・推定)と伝えられた。これに基づく違約金は約70億ウォン(約7億8700万円)にのぼる。

この日の会議にはマイケル・ミュラー委員長(ドイツ)を含む強化委員8人が出席した。現在米国にいるクリンスマン監督もオンラインで参加したが、深い反省はなく弁解ばかり続け、1時間ほどで席を外した。サッカー協会関係者は「クリンスマン監督は孫興慜と李康仁の内紛のせいにし、戦術的な不足は認めないなど責任回避に汲々としていた」と現場の雰囲気を伝えた。

一方、韓国代表サポーターのプルグンアンマ(=赤い悪魔)は声明を出し、「監督交代だけでは根本的な問題の解決は難しい」とし「刷新どころか韓国サッカーを退歩と崩壊の道に導く鄭夢奎会長以下サッカー協会指導部も全員辞任するべきだ」と要求した。



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