◇エヌビディアとＡＭＤ、新型ＡＩチップ公開

ＣＥＳのまた別の競争舞台はＡＩ半導体だ。８日午前にＧＰＵ市場トップのエヌビディアと後発走者ＡＭＤが並んでＰＣ用ＡＩ最新チップを公開し、ブルームバーグは「ＡＩ　ＰＣ市場のリーダーシップをめぐり競走が始まった」と報道した。デロイトによると、生成ＡＩ専用半導体チップ市場規模は２０２４年の５１兆ウォン水準から２０２７年には５１９兆ウォンと３年間で１０倍以上大きくなる見通しだ。

今年初めてＣＥＳにブースを構えたエヌビディアはこの日、ＣＥＳ２０２４で公開する技術を先行公開した。言語とイメージＡＩモデルの速度を高めるスーパーグラフィックカードライン、ゲーム用アバターサービスなどだ。ＡＭＤもやはりＡＩ機能に重点を置いたデスクトップコンピュータ用新型プロセッサを発表した。エヌビディアとＡＭＤともクラウドではなく機器自体でＡＩアプリケーションを実行する「オンデバイスＡＩ　ＰＣ」市場を攻略する。


ＡＩチップ会社が手を伸ばすのはＰＣだけにとどまらない。エヌビディアはこの日エヌビディアのＡＩ技術がロボティクスとモビリティに適用された事例も紹介した。エヌビディアのＣＥＳ新製品紹介映像にはヒョンデ子会社であるボストンダイナミクスの話すロボット犬「スポット」、ＮＴＴの配膳ロボットなどが紹介された。これらロボットがエヌビディアのＡＩロボット開発プラットフォーム「Ｉｓａａｃ」を利用して開発されたという。

今年のＣＥＳでモビリティ企業が公開する技術のうち相当数がエヌビディアのＡＩチップを使っている。メルセデス・ベンツは今回のＣＥＳ会期中に行われる記者懇談会でエヌビディアの次世代システム・オン・チップ（ＳｏＣ）を使う自動運転車を発表する予定で、アマゾン子会社である自動運転企業のズークスはエヌビディアの技術で走る特殊目的ロボットタクシーをＣＥＳ会期中にラスベガスで運行する。ＡＩ市場を狙う企業の必須材供給元になったエヌビディアは、流通、データ分析、モビリティなど多様な分野の１４のセッションで自社の技術を紹介する予定だ。

こうしたエヌビディアの領土拡張に半導体メーカーの動きもあわただしい。インテルはＣＥＳでＡＩ　ＰＣ用チップとインテルのＳＤＶであるインテルオートモーティブなどを展示し試演する。ＳＫハイニックスはこの日、「ＡＩの原動力、メモリー半導体」をテーマに記者懇談会を開き、「顧客に合わせたメモリープラットフォームを構築する」と明らかにした。ＡＩ技術とシステム半導体が急速に発展しＡＩが使われる分野が多様化しており、顧客のニーズも多角化されるだけに、これを充足するシステムを備えるということ。ＳＫハイニックスの郭魯正（クァク・ノジョン）代表は「もう少しＡＩに特化した顧客の要求を満たすための特別な努力」と説明した。


＜ＣＥＳ２０２４＞ヒョンデは「ＡＩ自動車」宣言…フォルクスワーゲン「チャットＧＰＴ搭載した車作る」（１）