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韓国防衛産業の「顧客」ポーランドの政界で対立…K2・K9残余契約に飛び火か

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ポーランド国軍の日の行事に登場した韓国のK2戦車 [ポーランド国防部提供]

就任直後に大々的な国政改編を手掛けたポーランドのドナルド・トゥスク新首相と、これを阻止しようとするアンジェイ・ドゥダ大統領の対立が続き、韓国防衛産業業界の不確実性が高まっている。ポーランドの政治的対立が昨年173億ドル(約2兆4610億円)規模の契約を締結して「ジャックポット」と評価された韓国防衛産業の武器輸出の流れに悪影響を及ぼすのではという懸念が強まっている。

26日(現地時間)のAP通信などによると、ドゥダ大統領は新政権の来年度予算案に拒否権を行使し、新しい予算案を提案すると発表した。トゥスク首相が前政権と差別化した予算案を出すと、大統領がこれを拒否して対立している局面だ。昨年の1次契約に続いて今年の2次契約まで本軌道に乗った防衛産業の輸出に突発変数が生じている。

◆国防支出減らして「国産武器」に投資


韓国防衛産業の対ポーランド武器輸出は、昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻以降に本格化した。ロシア発の軍事・安保的脅威にいつでも露出しかねないと判断したポーランドは2023年、国防関連予算を倍以上に増額して武器現代化に動き出した。

ところがトゥスク政権は国防力強化を優先した前政権とは違って国防支出を減らそうとし、方法も武器輸入より自国の武器産業への投資を強調している。

今年の韓国防衛産業企業の対ポーランド輸出契約締結額は130億ドル規模。昨年に比べて約40億ドルほど減少したが、今年は韓国防衛産業の輸出額全体の30%に達する金額だ。

追加契約の不確実性が本格的に浮上したのは、総選挙で勝利した野党連合のホウォヴニャ下院議長が11日、現地メディアのインタビューで「総選挙が行われた10月15日以降に署名したすべての契約は破棄すべきだ」と発言した時からだ。これを受け、総選挙ですでに与党が過半議席を失った後に締結された契約は、事実上国家間の約束でも原点から見直すという解釈が出てきた。

◆「腐敗なければ武器契約を尊重する」というが…

実際、ハンファエアロスペースの場合、総選挙後の4日、ポーランドにK-9自走砲152門など3兆4000億ウォン(約3730億円)規模の武器を供給する2次契約を結んだ。現代ロテムは昨年の1次契約当時にK-2戦車180両輸出を確定し、1次契約より4倍以上大きい820両規模の2次契約を控えている。

波紋が広がると、トゥスク新首相は12日の国政演説で「腐敗がある場合を除いて前政権が締結したすべての武器導入契約を尊重する」と述べた。韓国外交部当局者は「政権交代とは関係なく国家間の合意事案は持続的に履行されるよう、外交チャンネルを通じてポーランドと十分に協議している。今のところ(ポーランドの政権交代で)韓国の輸出に大きな影響があるという話は聞いていない」と話した。

しかし業界は緊張を緩めていない。現代ロテムの場合、ポーランド側がK-2戦車の技術移転を通じた高いレベルの現地化を要求しているうえ、防衛産業で競合するドイツはポーランドの政権交代をチャンスと見なしてレオパルト戦車の輸出に注力しているからだ。

◆「安保要求に応えるため契約範囲の再検討も」

ポーランド外務省の報道官は24日、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)放送の書面質問に対し「ポーランド軍現代化プログラムの重要な部分は戦略的パートナーの韓国から新しい軍事装備を取得すること」とし「新政権は現在の安保要求に応じるために一部の契約範囲を再検討することもある」と述べた。

業界関係者は「1次契約を結ぶ際、2次契約など今後の追加の契約内容についても事前に議論が行われただけに、政権交代を理由に契約自体を破棄したり他社に目を向ける可能性は高くないはず」とし「ただ、ポーランドの政治的変化によって来年の武器輸出契約の件が影響を受ける可能性まで勘案し、安全網を構築しながらポーランドの状況を綿密に眺めている」と話した。



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