北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長が最近自身の専用車をドイツの高級ブランド「マイバッハ」に変えたことがわかった。

朝鮮中央通信によると、金委員長は３～４日に開かれた第５回全国母親大会に２日連続で参加した。映像で金委員長は専用車に乗り参加者が待っている平壌（ピョンヤン）体育館に到着した。この時画面に映った彼の専用車の後部にはドイツのメルセデスベンツの高級ブランドであるマイバッハのマークが付いていた。トランクにはＳ６５０という字が見えた。この車は２０１９年から出庫された新型マイバッハと推定される。

金委員長は９月のロシアのプーチン大統領との首脳会談が開かれたボストーチヌイ宇宙基地近くの駅に専用列車で到着した後、北朝鮮から持ち込んだマイバッハに乗って会談場に行った。当時車の後部にマイバッハのマークはなく、トランクにもＳ６５０の字はなかった。この１～２カ月間に専用車を変えたものとみられる。


ベンツのマイバッハは国連安全保障理事会の対北朝鮮輸出禁止対象だ。国連安保理は２０１７年１２月に満場一致で採択した「対北制裁決議２３９７号」を通じ運送手段の対北朝鮮輸出を禁止している。それでも金委員長は以前からマイバッハを自身の専用車に利用してきた。２０１９年に米国の非営利研究団体の先進国防研究センターの追跡結果によると、マイバッハ２台は２０１８年６～１０月の４カ月間に５カ国を経て平壌に到着したと推定される。