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ヒョンデ、「レベル3商用化」延期…自動運転技術が遅れる理由

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

起亜EV9

「電気自動車の相棒」と呼ばれる自動運転技術に寒波が到来している。電気自動車は内燃機関の車に比べて制御が可能な電子部品が大きく増えるため、自動運転技術も速いペースで発展するだろうという期待感が高かったが、現実は違った。

自動車業界によると、ヒョンデ(現代自動車)グループは「レベル3」自動運転技術の商用化計画を延期した。起亜は今年末、レベル3自動運転技術を適用した大型SUV電気自動車「EV9 GT」を出す予定だったが、これを先に延ばした。起亜はEV9 GTの契約者に「引き渡し時点を具体化できずお詫びする」として案内文を発送した状態だ。

レベル3自動運転は運転者がハンドルを握らなくてもよい水準だ。起亜がEV9に適用しようとした自動運転技術は「HDP(Highway Driving Pilot)」と呼ばれるが、高速道路で運転者がハンドルを握らずに時速80キロで走行できる。


ヒョンデもEV9レベルの自動運転技術をジェネシスG90に適用しようとしたが、これを無期限延期した。ヒョンデの関係者は「当初予想していたものより実際の道路走行状況でさまざまな変数が生じた」とし「その対策に向けて技術を開発しているが、市場の期待に応える商品性を備えるためには時間がさらに必要だと判断した」と述べた。

レベル3以上の完全な自動運転はまだ遠い未来だ。技術の障壁が依然として多いからだ。特に昼間より光量が少ない夜間の走行条件は自動運転車にとってさらに難しい。今年8月に世界で初めて24時間走行の無人タクシークルーズが導入された米サンフランシスコでは夜間の事故が頻発している。

米カリフォルニア州政府は10月末、「クルーズのロボタクシーが公共道路を運行するのは安全でないと判断した」として運行中断命令を出した。10月3日(現地時間)にサンフランシスコ市内の交差点で発生した人命事故が決定的なきっかけになった。当時、ある女性が横断歩道を渡る際、一般車と接触して路上に倒れた。この時、この車線で近づいたロボタクシーにひかれる事故にあった。ロボタクシーは女性の体に触れた直後にブレーキが作動し、事故を防げなかった。

事故の後、クルーズのカイル・ヴォグト最高経営責任者(CEO)は辞任した。クルーズに投資したゼネラルモーターズ(GM)は自動運転技術の開発速度を遅らせている。GMは先月29日、クルーズ役職員の削減と同時に予算縮小を発表した。GMのメアリー・バーラCEOは「来年は今年よりクルーズに対する実質支出が減少すると予想する」とし「また信頼を築かなければいけない」と述べた。これを受け、自動運転技術で未来型自動車の開発に積極的だったGMの長期計画も修正が避けられなくなったという評価だ。

専門家らは自動運転車に対する社会的合意が必要だと指摘する。大林大のキム・ピルス未来自動車学部教授は「自動運転車の事故発生時、保険や法的問題は現在の制度を補完すればよいが、死亡事故が発生した場合、製造企業の責任をどこまで問うかに対する社会的な合意はまだ用意されていない」と説明した。

一方、テスラは最近、自社の職員を対象に自動運転ソフトウェアFSD(Full Self Driving)12バージョンを配布してテスト中だ。今回配布したFSDはレベル3の自動運転走行が可能だという。テスラがFSDの正式販売に入れば、自動運転技術はまた変曲点を迎える可能性がある。



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