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台湾外交部長「台湾海峡突破ならウクライナ戦争より大きな被害」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
台湾の呉釗燮外交部長(外相)が中国の軍事的攻撃を抑止するために民主国家が団結すべきだと呼びかけた。呉部長は先月31日(現地時間)、英BBCのインタビューで、グローバルサプライチェーンにおける台湾の重要性を強調しながら、このように述べた。11月15-17日に米サンフランシスコで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で米中首脳会談が予定されている中、台湾の安全保障の重要性を改めて強調したとみられる。

呉部長はインタビューで「中国が台湾を国際舞台で孤立させ、同盟国を除去しようという動きを強めている」とし「全世界の民主主義国家の時宜に適った支持が極めて重要だ」と指摘した。続いて「台湾は先端半導体チップの世界的生産ハブであり、世界の貨物の50%が台湾海峡を通過する」とし「この地域で戦争が起きればロシア-ウクライナ戦争より大きな被害が生じるだろう」と強調した。

台湾海峡は中国本土と台湾の間の最短距離131キロの海峡で、台湾国防部は1日午前6時から37機の中国航空機が台湾海峡を越えてきたと発表した。もはや中国は台湾海峡を中国と台湾の境界と見なしていないといことだ。中央軍事委員会の張又侠副主席は北京で最近開かれた香山フォーラムで「いかなる形態であれ台湾を中国から分離しようとする者がいれば中国軍は決して容赦しない」とし、台湾は中国の核心利益という点を強調した。


こうした中、米第7艦隊の駆逐艦「ラファエル・ペラルタ」とカナダ海軍護衛艦「オタワ」が2日、今年3回目となる台湾海峡通過をするなど、中国と西側の軍事的対立はすでに常時化した状態だ。

呉部長は来年初めの台湾総統選挙を中国が妨害しようとしていると声を高めた。台湾情報機関の国家安全局(NSB)によると、中国はいわゆる「無煙硝戦争(smokeless war)」をしている。武力侵攻など軍事的全面攻撃の代わりに軍事的脅威とサイバー攻撃、経済・外交的圧力など複合的な手段で目標の達成を目指しているということだ。

呉部長は「中国に台湾の選挙を決めさせてはいけない」とし「両岸問題だけが台湾人の胸の中にあるのではない。有権者は候補者の資質を見て決定する」と述べた。台湾総統選挙は来年1月13日に台湾立法委員選挙と同時に実施される。現在与党の民進党の頼清徳(ライチンドォー)候補が世論調査で1位を走る中、野党第1党の国民党の侯友宜(ホウヨウイー)候補と民衆党の柯文哲(コーウェンチョー)候補が候補一本化交渉を進めている。中国は反中路線の民進党よりも一本化による親中候補の当選を期待する状況だ。

一方、中国本土に進出した台湾の財界人が航空券の共同購買で来年の選挙に参加する動きを見せると、台湾内では中国当局が台湾の財界人を担保に台湾総統選挙に介入しようとしているという反発も起きた。



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